山麓日記帳

全ては消えゆく、雨の中の涙のように

「LOSTMAN GO TO YESTERDAY」レビュー その12

ネットをウロウロしていたら、ピロウズが最初に渡英した時(第一期四人組時代)のPVがアップされていたので、参考物件としてリンク張っておきますね↓
http://www.nicovideo.jp/watch/sm1517771

この最初の渡英がまさか「第一回目解散の危機」になるとは__このPVからは伺えませんね。
普通にドラマ仕立てのPVです(モッズファッションなのも珍しいが、なんとなくビートルズ映画を連想させるような演出も今となっては超貴重<この際、「イギリスなのに野球帽の子供はないよな」とかヤボはナシで)

ま、とにかく。この最初の渡英でメンバー間の感情は行き違ってしまって、危うく解散するところにまで行ってしまった。と。
しかし、上田ケンジが抜ける事(&シンちゃんの名言により)で解散は回避され、ピロウズは活動を続けます。
この後もピロウズは更に運命の荒波に洗われて何度か「解散の危機」を迎えつつもなんとか「起死回生の挽回劇」により乗り越えて、第三期に突入して再度渡英のチャンスを迎えるワケですね。

そんな「マイナスの思い出の地ロンドン」で、新しく生まれ変わった自分たちが、自分たちのことを歌った自分たちの運命を賭けた曲を演奏するんですよ。
「そりゃあ、我も忘れるわな」
今でこそ、イギリスにもピロウズのファンは居ますが、当時は「まるっきり無名だった」筈です。
そこで初見の(しかもイギリス人の)お客さんに向けて(どうやらステージがついたパブみたいなお店だったそうで、仕事帰りのヒトが一杯飲みながら、「今日はどんなバンドが出るの?」みたいな雰囲気だったらしい)、「自分たちが音楽業界に向けて書いた遺書である曲(アルバム「PML」について真鍋談)を演奏する」という事の意味。
「そりゃあ、我も忘れるわな」<もういい

「swanky street」は最後の曲として演奏されたようで、「ラストソング」と曲の冒頭にMCしているのが入っていますね。
とにかくこのライヴ録音は、録音状態が良くなくて音は割れまくりガシャガシャしていますが、なんとも言えない雰囲気が漂ってて、「ただごとではない」という印象を受けます。

それは、ギターソロ開始直後一音目の音の長さに顕れていて、ESPストラトの吠え声が通常の長さよりかなり長めに鳴らされています。