山麓日記帳

全ては消えゆく、雨の中の涙のように

犬も歩けば棒に当たる

長女。
休みなのにイベントの手伝いで学校へ出かける。

朝、出がけに、
「今日、昼で早引けしていい?」などと言うので、
「行くって決めたんだから、ちゃんと最後まで仕事はやり遂げなさい、ガンバレ」と言ってから駅へ送り出した。

ところが。

夕方になっても長女が帰ってこない。
「もしかしたら、お昼で学校の仕事を放り出して、そのままばっくれて街で遊んでいる(彼女の「遊び」は「本屋で立ち読みする」と「CDショップで試聴する」の二つだけだが)んじゃないか?」と不安に思うワシ。
「おかしいよねえ?学校は二時で終わっているはずなのに」と夫に言うと、
「仕事の片付けが思ったより大変だったとか?」と首をひねっている。
「ふ??む、こんな時間まで連絡がないのはオカシイ」と納得がいかないワシ。

すると、5時近くになって、ようやく長女から電話。
電話を受けた夫がすかさず、
「どーこをほっつき歩いとるんじゃあ、ゴルァ」と怒ると長女、
「学校に居たもん!」と反論する。
「なに、まだ学校に居たとな??」と不思議に思うワシ。

駅まで長女を迎えに行って、詳しい話を車中で聞く。謎が解けた。

長女が先日、学校の文化祭に出かけた時、同じクラスの友達に「美術部の友達」(中学校の同級生らしい)というのを紹介して貰って、その美術部員と親しくなり、その後、その美術部員から「あなた絵が巧いのね。ナニか私に描いて」と頼まれていた事があった。
その後、絵をプレゼントして親しくなっていたらしいのだが。

なんと本日。
美術部もイベントに参加していて、中学生向けに部活動の紹介なんかをやっていたらしい。
で、ウチの長女も自分の仕事終了後、「美術部の子に会いに行ってみようかな」と軽い気持ちで部室を訊ねたら、丁度顧問の先生もいらっしゃって、
「あら、初めて見る生徒ね、あなた美術の授業とっているの?課題のスケッチブック見せて」と言われ、そのまま美術室に保管してあった自分のスケッチブックを先生に見せたところ、

「あなた!美術部に入りなさい!!」

と言われたらしい。
「私、特進コースですから部活動は禁止です」と長女が返事すると、先生、
「いいのいいの、家で絵を描いてきて、タマに作品を提出してくれたら♪」とおっしゃる。
「と、言うわけで、オレは今日、美術部に入部してきたぜ」とVサインを掲げる長女。
キミは、中学時代地区のコンクールで二度金賞を獲った女だったな。