山麓日記帳

全ては消えゆく、雨の中の涙のように

妄想乙

ワシは自分でギターも弾かないし、全く技術的な事は判りませんが、音を聴いて受ける印象の差異を書いて見ようと思うのです。
それは、つまりこういう事です↓

・CDver.の「つよがり」のソロ
従来通りのストローク系ギターソロ(つまり「ハイブリッド・レインボウ」みたいな。ブルースドライヴァーを踏んでガツーンとした音にした感じ)
どっちかというと、その激情をコードの和音に乗せて表現するタイプとでも言えばいいのか?
やみくもに、自分の高まった感情をそのままギターにぶつける感じのソロ?
まあ、そんな感じ。
「あぁ、ハイブリタイプのソロね、はいはい」で了承しちゃうソロです。バスターズにはお馴染みな、「その手は知っている」タイプですね。

※しかし「愛しさのつれづれで?」からの部分、ネックの上を指が駆け登って行く表現はこのCDver.のハイライトとも言える「一番美味しい部分」でもある。

・生中継ver.のソロ
同じストローク系のソロでもその表現が全然違う。
ネックに近い部分の弦を、丁度「8の字型」を横にしたような形__で擦って音を出しているんですね。
なんだかこれだけの事で、その和音がヨロヨロウワワウしていたんですよ。
弦同士が共鳴し合って、たんなる「音の重なり」ではない、もうちょっと複雑な音の合わさり方って感じの音で。

CDver.ではメロトロンがその役割(ヨロヨロ)を一手に引き受けていて、「恋の畏れとためらいに、ついつい風にまで吹き転がされてどっか行ってしまいそうな、そんな危ういハート」__な部分を表現してましたね<妄想乙

それをこの生中継では、「ギター一本で表現するとどうなるのか?」という、その実験を目の当たりにしたってワケですよ。
いや、全く。素晴らしいですな。
そしてココで「ロマンティックなロックギターの表現」という鉱脈を掘り当てたのではないか?とワシは想像するのです。

常にトライ&エラーを繰り返しながら、楽曲にどんどん新しい表現を加えては、更に楽曲を成長&成熟させて行く。
ピロウズのライヴは毎度、こういう事があるから目が離せません。
そう言った部分で、この生中継の夜の「カーニバル」はまさに、その「熟成が進んだ状態」でした。
原曲の夢見るような。ポエティックな世界観が、そのギターソロで非常に巧い事表現されていました。

では本日の参考資料です↓
http://youtube.com/watch?v=_H5m8CDgMhw
ピロウズはインストも素晴らしい。