山麓日記帳

全ては消えゆく、雨の中の涙のように

竹輪の友

最近、冷蔵庫に必ず買い置きしてある食材として、「竹輪」がある。
大体、冷蔵庫に買い置きしてある食材というのは年中不動のもの(なんせ田舎で、スーパーに買い物に行くのも一苦労であるため、豆腐、野菜類色々、薄アゲチーズ、ベーコン、ソーセイジ、肉類干物等々は冷凍して冷蔵庫に常備されている)であるのだが、最近新人が仲間入り。
それが「竹輪」
なんで今更…とおっしゃる方もおありだろうが、最近、竹輪に開眼いたしましてでございます。

まず、きっかけはひょんな事だった。
今年の春、いつものように工務店主催の花見会の後、家具デザイナーのHさん宅に招待されて(毎年毎年スイマセン)夕飯をご馳走になった。
その時に京都出身の奥様が、「京都風かやくごはん」(?<正式名称不明。九州人のワシが思うに、多分、こんな名称の筈と思われるご飯)を作ってくださったのだ。
そこに具として炊き込まれていたのが「竹輪」
「へー、竹輪が入っているんですね!ウチの炊き込みご飯には入ってないなあ」と言うと、奥様、
「京都ではどこの家でも竹輪を入れるのよ」とおっしゃったのだ。
その時は「へー。真似してみちゃおうかな」くらいの感想だったが、ある時、
「そうだ、ちらし寿司を手作りしてみよう」と思い立ち、「えーっと作り方は…」と手持ちの料理本をぱらぱらめくっていたら、干し椎茸や高野豆腐、かんぴょうなんかがちらし寿司の具になるというレシピが載っていた。
「ふーむ、こう来るか」と思いつつ、作り始めてふと、「そう言えば、冷蔵庫に竹輪があったなあ」と思い出して、「炊き込みご飯に入れるんだったら、ちらし寿司に入れても問題はなかろう」と思いつき、試しに入れてみた。

結果、大成功でことのほか美味しいちらし寿司になった。
「もしかして竹輪って凄い便利食材?」と気がついて、それ以来、冷蔵庫に常備するようになった。
そのまま薄く刻んでレタスやかつお節、山芋の短冊切り味海苔とあえてサラダに。
おすましにワカメやエノキと一緒に刻んで浮き実に。
勿論、煮物としてゆで卵やコンニャクと一緒に煮込めば、薄味ならおでん風に。もっとこってり仕上げて薄アゲと一緒に煮れば精進料理風。
様々な実験をやってみたが(いつも被験者となるのは、ウチの家族)「これは!」と目からウロコなくらい「竹輪を入れたら格段に美味しくなった料理」は「親子どんぶり」であった。
騙されたと思って試してみてん♪