山麓日記帳

全ては消えゆく、雨の中の涙のように

絶滅指定種多数出演映画

で、その問題の「天使を誘惑」であるが、まあ、物語の方は当時よく見受けられた、「四畳半襖の下張り」じゃなくて(と、ここでまた「オイトイテ」のジェスチャーポーズを決めるワシ<中年女のお約束)、「四畳半フォークソング」の世界である。
ここで若い読者諸姉諸兄は「四畳半フォーク??なんじゃそりゃ?四畳半でちんまり踊れる民族舞踊の一種か?それとも四畳半の部屋にイッパイのフォークかナニry」と果てしないクェスチョンマークの点滅が、頭上30センチメートルの地点をフワフワと浮遊するであろうが、「ココは置いてゆく」<冷血
君の目の前にあるハコで検索して自分で調べてくれたまへ。ひひ。

つまり、その、ナンダ。一言で言えば、「神田川」の世界だな。
「そうそう、奥さん方、ここん所の焼きの作業は皮目から焼くっちゅーのが大事な手順でおまっせ。ええですか?『カワイイ方から焼く』んですな」
と、コレは料理の神田川先生だな。わっはっは!<後ろ頭、はつって良いですよ?

えーと。そうそう、あの「ただ、アナタの優しさが、こーわーかぁーったぁ??♪」な世界である。
若者はその優しさゆえに残酷。
その優しさゆえにむやみやたらとお互いを傷つけ合い、青春を浪費しながら貧乏にあえぐ(<チョット解説が違っちゃった気がするカモ)
理解のない、理不尽な大人社会にたて突いて、百恵ちゃんは頑張る。
全てを耐え忍び、全てを許す。
まあ、そんな話し。

コレといった大きなエピソードは無く(あったらゴメン)、散文詩のように日常の事が積み重なり、日常のように淡々と映画は進んでゆく。
その中で「うお!今の時代にこれは無いなあ」と、ウチの長女よりもワシが一番実感したのは、
「男がスグに暴力を振るう」という表現と、
「主人公の友人夫婦が結婚式で着ていたウェディングドレス姿」それに
「会社員がやっているコンチネンタルスタイルのスーツ姿」(今の時代、コレを着ているのは京本政樹ダケだと思う)であった。

ウェディングドレス姿なんてもう!
「ボクの髪が?肩まで伸びて?♪」な世界よ。
白く広いつばがついた帽子に白い花の造花が縫い付けられ、編み目の広い白いネット(チュールじゃないのよ!)が掛けられてて、しかもドレスの丈はマキシよ!!(くるぶし丈)
「今や絶滅したものが色々出てるなあこの映画」(ため息)