山麓日記帳

全ては消えゆく、雨の中の涙のように

男の純情とストーキングは紙一重?

我が家の阪東妻三郎ウィーク(単にBSを録画してオイタのを後日夫婦で見ているだけだが)、本日は『雄呂血』(1925年/阪東妻三郎主演)

昔、そのクライマックスの立ち回りのシーンだけを見て、「おぉ!!すごいモダーンなカットワーク!」と感動したが、今回、その「立ち回りまでのいきさつ」(主人公がいかに追いつめられていったのか?)を初めて知り、思わず爆笑。

だって、主人公の行動原理って無茶苦茶なんだもん。
昔はコレが「男の一途な純情」という価値基準だったんかしら?ヘンねー(^^;
あまりにも現代とその価値基準がかけ離れているので、戸惑ってしまう。
しかも主人公がそのストーカーぶり&「実はオレはイイヤツなんだ!!」行動を真剣にやればやるほど、観ているワシは可笑しくて大笑い。

いくらサイレント映画とは言え、サイレントだから世界観がヘンで、主人公の行動原理も「タダのアタマの可笑しい人」でしかナイって事はナイでしょう?(多分)
から、コレは「多分、原作者が変なヒトなんだろうな」というトコロに自分の中で決着をつけた。
(例えば、山中貞雄の映画とかだと、如何に古い映画であってもその心情は現代人にも強く響くモノがある。
この前の『決闘高田の馬場』だって、面白く観る事が出来た)

まあ、ストーリィがストーリィであるし(この自己憐憫型主人公オンリー清廉潔白主義は三島作品に通じる感性でもある)、この『雄呂血』は「お笑いハチャメチャチャンバラもの」くらいに思って観るのが丁度イイカモ。

ストーリィはアレだが、阪妻はヤハリ素晴らしい!素晴らしすぎるー!!
チャンバラの時に無意味に繰り出される外側に開いた足の動きが、大変にキュートである。
ソレと身が軽い。身体のキレがイイ。
今の役者にはナイモノを沢山観た。

昨日今日と暖かいので風邪がラク
治りつつあるので、ボイスの散歩もついつい遠くまで歩いてしまう。
海は凪いでいて風も吹かず、漁港の入口では猫が沢山日向ぼっこ中。
散歩から帰ると、ボイスも腹を日光に向けてゴロンと横になり、腹毛の根本まで日光消毒している。

気候が良いとパン作りがしたくなる。
イースト菌も寒い間は発酵しにくいが、暖かくなるとイイカンジに膨らんでくれるし。
最近、電子レンジで発酵を助けてパンを作るという本を買ったので、ソレを実験。
試しにベーグルを焼いてみた。成功。