山麓日記帳

全ては消えゆく、雨の中の涙のように

「少年時代」ロバートRマキャモン

福岡アジア文化賞の受賞記念講演で、映画監督のチャン・イーモウ(張藝謀)がこの週末福岡に来るらしい。
そのニュースを聞いて、思わず、
「『テラコッタ・ウォリア』のLD持っていって、サインして貰おうかな?」と発言し、
「お前のそのイヤミな行動は、相手に嫌がられるダケだ」とダンナに止められる。
ナンデだよー。ちえーっ。
ワシはこの映画好きなのにサ、なんでみんなして『テラコッタ・ウォリア』を映画の歴史から抹消しようとするんだよ。
チャン・イーモウの次回作『英雄』もいわゆる「武侠モノ」で、この『テラコッタ・ウォリア』と相通じるモノがある(ハズな)のにサー。
武侠モノ」=古代中国の剣や武術の達人の伝説を題材にしたアクション物。その根底には深い思想と情緒が流れ、「文武両道」の趣を示す(<63%ぐらいホントの事@ペペ(ロンチーノ)さまのコメントより数字を流用)

家にある、撮りおきビデオの消化に励まなければイケナイのに、図書館から借りてきた本が面白くて、一日中読んでいた。
「少年時代」(上)(下)ロバートRマキャモン著。
時代はベトナム戦争以前、冷戦下の1964年、主人公は犬を飼っている12歳の少年。
舞台となる、アメリカ南部の田舎町で殺人事件が起きるが、犯人はおろか、死体も上がらない事件で迷宮入りとなる(死体の発見者は主人公の父親だが、ある事情から死体は失われてしまう)
謎めいた湖。そこに住むと黒人達が言い張る(?)怪物の存在。
その怪物に捧げられる儀式。その怪物と通じている(らしい)、100歳を過ぎた女王のような黒人女性。

ある夏の一日、少年達は飼い犬とともに背中に翼をはやして大空を飛び廻る。
どんなに暗く、秘密がある田舎町でも、その人生が過酷なものであろうとも、少年達は輝く。
野球カードにホラー映画。パルプ・コミックに土曜の午後の映画館。
ラジオから流れるビーチ・ボーイズの歌。
下手な映画より、断然面白い。

久しぶりの「アタリ本」
教えてくれたcinecine団さん、アリガトウ。

夕方、仕事に飽きたらしいダンナが「カラオケに行こう」と誘いに来るが、せちたろーが夕べくじいた足が痛いらしく、「今日はパス」と言う。
子鬼は「ナンデー?行こうよ?。行きたいよ?」と言い張る。
お姉ちゃんは足が痛いんだから、カラオケは明日にしようよ。