山麓日記帳

全ては消えゆく、雨の中の涙のように

子鬼の泥団子

朝、子鬼を幼稚園に送って、家に戻ってくる途中で小学生の行列に遭遇。
見ると、せちたろーのクラスである。
クルマの窓を開けて、手を振る。
近所の身障者施設への見学らしい。
担任の先生が社会教育&道徳が専門なので、ボランティアや障害者活動に熱心である。
実際に日本では障害者と健常者(という言い方はイヤダが、便宜上、この言い方で行く)が触れあうチャンスが少ない。
チャンスが少ないと言うことは理解が足りないという事だ。
担任の先生はこの夏休み中、休みを利用して色んな施設を廻り、現場の声を聞いて廻ったらしい。この熱心さを去年の担任に見せてやりたいな、全く。

ボイスと散歩。
涼しくなってきたので、「山岳コース」を行く。
秋になったらまた山登りをしたいので、その練習。
山の中は葛の花が満開で、紫色の房がイッパイ藪の中に立ち上がって(葛の花は房状の花が垂れ下がらずに、空に向かって伸びて咲く)いる。甘い香りが漂う。道の上にも紫色の花びらが沢山落ちていて、綺麗だ。

山の中の道はここ数ヶ月人が通らなかったらしく、草がボーボー。
数カ所ある溜め池も水が枯れかけている。

福岡市はこの調子で雨が降らなければ、今月末にも断水になるらしい。
「やっぱり水量が減っているんだ」と、こんなトコロで実感。
ウチは水道は引いてないので、あんまり現実的に考えた事がナカッタ。
断水になって一番困るのはナンダ?洗濯?お風呂?トイレの水をミネラルウォーターで流すわけにもイカンだろうな。

午後、幼稚園に子鬼を迎えに行くと、「来て来て」とワシを幼稚園の裏庭に連れて行く、子鬼。
「ナニ?」と言うと、二つ並んで立っている倉庫の隙間にゴソゴソと手を入れている。
「ナニか隠しているの?」と聞くと、「ホラ」と取り出して、差し出す。
「あぁ、泥団子」
見事に球形の、子鬼の手からはみ出さんバカリな泥団子。
「一日中コレ作っていたの?」と聞くと、「うん」と言う。
「お父さんにお土産なの」と子鬼。
「じゃあ、大事に持って帰ろうね」とバッグからビニール袋を取り出して、渡すと、子鬼は泥団子を崩さないように、そうっとそうっと大事にしまう。

「宝物ね」というと、「うん!」と元気良く答えた。