山麓日記帳

全ては消えゆく、雨の中の涙のように

NOと言える日本人=子鬼

この日が「来なければイイ」と思っていた・・・幼稚園面接日。
軽く化粧して、タイシルクのパンツに黒のタートルネックシャツを着る。アクセサリーも付けた方がイイかな?と考えてシルバーのペンダントをつけてみる。
子鬼は「普段着」
コーラルピンクのトレーナー+ブルーのチェックのスパッツ。
「行きたくナイ」と言いつつ家を出る。
(そんなに子鬼の正体を幼稚園の先生に知られるのがイヤなのか?>ワシ)

面接は11時からの予定だが、20分前には会場入りしなければならない。
余裕を持って25分前に入場。
おもちゃで子鬼を遊ばせながら、少し離れたところで子鬼を見守りつつ時間を待つ。
と、ココでトラブル発生。

おもちゃを独り占めしている男の子に子鬼、抗議。
「貸してよー」
男の子、子鬼の胸をドツく。
「あ」(←ワシの声)
と思う間もなく、子鬼イキナリ両足を踏ん張って、男の子の胸を思いっきりドツき返す!
「お」(←ワシ)
と、見ていたら先生が割って入る(当然?)
こーいう場合、せちたろーは自分がナニをされているのか(意地悪をされているという自覚が無くて)分からず「ボー」としていたモノだった(育ちがイイから?)
その点、上に兄弟がいる子はレスポンスが早い!格段の差がある。
手を出されたら、瞬時に手を返す(しかも倍返し)
想像通りのリアクションである。
この調子なら幼稚園に通いだしても大丈夫だろう。

さて、教室に呼ばれて面接開始。
子鬼、手足と胴体、頭部がバラバラになった紙の人形を渡されて、先生から
「コレを元通りに組み立てて」と言われる。
無言で組み立て始めたが、ある瞬間に手が止まり、人形を机の奥に押しのける。
先生は「飽きたの?じゃあ、また後でヤッテね」と言いつつ、他のテストをする。
実技はこなすが、口頭を拒否する(つまり黙秘状態)
コレも、ワシの想像通り。
先生が再び、紙人形を子鬼に渡そうとすると、子鬼、触るのを拒否する。
何度か押し返ししていたが、ついに口を開く。
「怖いからイヤ」

見ると、確かに人形の顔が怖い(東欧製?)
「この前に面接したお子さんも『怖い』と言って触ってもくれませんでした」と、先生。
子鬼、「NOと言える日本人」である。三歳にして、天晴れ。

面接は結構なストレスになったらしく、親子でヨレヨレ。
「ケーキ買って、みんなであっぴーばっでーちゅーゆー♪って唄おう」と子鬼が提案。
「そうだね」と、ケーキを買って帰る。