山麓日記帳

全ては消えゆく、雨の中の涙のように

インテリはナンデダロウ?を踊らない

せちたろーが最近「ホビット穴に住みたい」とか言っている。
で、「別にお母さん達の趣味に合わせて、話を合わせなくて良いよ」と言ったら、「ナンデそんな酷いこと言うのよ!」と怒る。
うーん、ココで「しどいしとだよぉ?」と言ってくれたら母はもっと喜ぶのに(←鬼母。小学生にソコまで求めて、一体何をしようというのか?)

で、せちたろーはその願いを貫徹させるべく、今週は山に入っていって「秘密基地」を作るのに精を出している。
近所の女の子二人も加わり、総勢三人で土木工事に日々夢中。

「秘密基地の場所はドコよ?」と聞くと、「秘密だから教えてあげない?」と言う。
どうやらウチの前の山道を登っていった先の雑木林の中らしい。
「日当たりが良くて気持ちがイイんだよお」とか言っている。
「広場になっていて草が生えていて、明るくて、ツクシも生えている素敵な場所」らしい。
斜めに覆い被さるように生えている竹を結びつけて天井にして、ソコに枝や葉っぱで屋根を葺いたらしい。
「昨日の暴風雨にも飛ばされてなかった!」と自慢する。

夕方、いつものように秘密基地の工事に向かったが、雨が降り出したので「土木工事少女三人組」が帰ってきた。
丁度、子鬼にオヤツをやっていたので、「君たちも食べるかい?」と聞くと、「いる!」と答えるので、三人に一昨日焼いたフルーツケーキをカットして出す。

事務所の蛍光灯が切れかけてチカチカしてウルサイので買い物に行かねばならず、「買い物に行くから、みんなで食べててね」と言い置いて出かけた。

買い物から帰ってきて、夕飯を作っていたら、せちたろーが
「みんながお母さんの作ったケーキが美味しかったって言ってたよ」と言う。
「そお、お母さんも自分で作って存外の美味しさに驚いたよ」と言うと、
「みんなが食べながら、『せっちゃんのウチってなんか外国のウチみたいだよねえ』って言うんだよ」と言う。
「ナンデダ?」とワシが言うと、せちたろーが、
「アタシもナンデダロウと思って、『ナンデよ、普通の家だよ』って言ったら、『だって、インテリの家って感じだもん』って言うのよ!!」と言う。
思わず、ワシ、
「ソレは『インテリ』って言葉の意味を間違えているね、絶対」と言うと、せちたろーも、
「インテリって言葉の意味を彼女たちはインテリアの一種だと思っていると思うね」と言う。
二人でしばし、「ナンデダロ?♪」と踊る。