山麓日記帳

全ては消えゆく、雨の中の涙のように

せちたろー、帰る道すがら鹿を見る

ダンナが突然、昼前になって「紅葉見物に行こう」と言い出す。
ワシ、少々風邪気味のため「出発遅くない?近場でいいのよー」とぶつくさ文句言うが、結局はボイスを連れて家を出る。
出かけた先は大分県久住(←こんな遠くまで来てしまった)
九酔狭(きゅうすいきょう=切り立った崖と紅葉と沢山の滝が名所の峠道)経由で山に登ってゆく。

さすがに紅葉シーズン。コンナ山奥の道が、車で大渋滞。
でも、そのオカゲで紅葉をゆっくり見ながら移動できた。
「九州三大紅葉とグルメの旅」の日帰りツアー・バスとも沢山すれ違った。どのバスもお客さんが満杯。
みんなヘラヘラ笑いながら窓の外の紅葉を楽しんでいる。

久住に着いたら、平治岳は頂上に雲がかかっていたが、山腹からはもうもうと火山性のガスが吹き出している、いつもの風景。
見事な紅葉と壮大な大自然に感動。

ココに来るといつもスケール感がおかしくなる。
日本画のように藤色のグラデーションで、ドコまでも果てしなく広がり連なってゆく山並み(宮崎鹿児島大分熊本長崎までが一望できる)
ただただ、ドコまでもアップダウンを繰り返しながら広がる大草原。
見渡しても人影はなく、遠くに小さく見えるのは牛と干し草の影。
人間は小さく、とるに足らないモノに思えてくる。
自分の悩み事も(別にナイけど)消えてしまう清々しさ。

夕陽を浴びて燃え立つ視界にイッパイの錦秋。
あまりの美しさにノックアウトされ、畏敬の念すら感じる。

途中で車を止めてボイちゃんと散歩。
ボイちゃん、ダンナに引かれて走るのが楽しいらしく、ダンナの左足にピッタリと体をくっつけて速度を合わせてトロットで走り回る。
ダンナが急に方向を変えても、ぴたりと左足にくっついて離れない。
見事なトロット。
まるで、チャンと訓練を受けた犬のようだ(←側足歩行はしつけていない)
ボイス、目線はダンナに釘付けで、尻尾はピン!と誇らしげに天を差し、ニコニコ笑いながらダンナと走る。
「ダンナと一緒に走る。アッシにこれ以上の喜びはゴザイマセン!」という表情で。
「これなら競技会にも出せるかも」ふと虚栄心が沸いてくる(←出品しないけど)
そんな気分にナッチャウくらい、美しい走り姿!>ボイちゃん

温泉入って帰宅。
それにしても「家族湯」というシステムにウチの家族はいつまで対応出来るのだろうか?
700円で親子四人、50分間入れるので、お得なんだがなあ。