山麓日記帳

全ては消えゆく、雨の中の涙のように

餌は抜け毛に?・春の公園で荼毘にふされる

イイ天気だが、「花冷え」というには寒すぎる。
ひなたぼっこしながら、ブラシ片手にボイちゃんのグルーミング。
この季節、どのわんこもソウだと思うが、面白いように毛が抜ける。
ゴッソリ束で抜ける。
「コイツの毎日の餌の栄養分は、毛になって抜けているんじゃナカロウカ?」
と思うくらい盛大に抜け続ける。

「さ、ブラシかけるわよ」と言うと、ボイスは大股広げて仰向けにゴロ??ン。
「さ、ドッカらでもド?ゾ」のポーズ。
子鬼がソレを見て、「ボイちゃん、ごりょりょぉおぉ???ん」と言う。

全身くまなくブラッシング。
背中のブリンドル(黒い縦縞模様=昔はこの呼び方を知らなくて「イノシシの呪い」と呼んでいたガ)もキラキラ陽に光って美しい。
尻尾の裏側や付け根も丁寧にブラッシング。
「ボイちゃん、尻尾の先が丸いよ・・・丸いのは日本オオカミの証拠だってよ。バレルよ、ホントは日本オオカミだって。マズイよ」
母は犬にまでテキトーな事を言って聞かせている。

ブラッシングが済んで、ボイスをベンチに上げて「お座り」させて点検していたら、前足がツルツル滑っている。
踏ん張った両前足がツツツ?と広がって滑るので、「お座り」のポーズが保てない。
「また、足裏の毛が伸びた?」とイイながら、「お手」をさせて肉眼で確認。
見ると、ニクキュウ廻りに毛がボーボー。

多分、雪原の上を走るときはこの毛が役立つのだろうが、九州では不必要。
ハサミで伸びすぎた毛をカットしてやる。
爪は毎日の散歩でカットが必要ないほどすり減るのに、毛は摩耗しないのか?

午後、クルマのオイル交換にヤナ●へ出かける。
オイル交換の間、ダンナは河川敷へボイスを連れて散歩。
ワシは娘二人を連れて、公園で遊ぶ。
公園の横で、ペット専用の葬祭会社の「移動火葬車」が停車中で、その煙突から薄黒い煙が上がっているのを見る。
喪服姿の年輩の女性がお数珠を片手に持って、クルマの横で立っていた。
前に住んでいた近所でも同じ、この火葬車を見たことがある。
ペットが死んだら、電話一本で自宅まで来てくれて、その場で荼毘にふしてくれる会社のものだ。
その時は丁度、骨を取り出す時だったので、横を通っただけでモノスゴイ熱気を感じたが、今日のは「稼働中」

桜が6分咲きの公園の脇で荼毘に付される。
飼い主はチャンと喪服まで着込んでお数珠を片手に待っている。
幸せな一生を送ったペットであったのだろう。