山麓日記帳

全ては消えゆく、雨の中の涙のように

初恋メカ・ヒロスエ一号発動!

ボイスの散歩から帰ってきたら、ダンナがナンと「泣いていた」!何故だ!?

「もうね、僕のことは『転びバテレン』と呼んで下さい」と泣きながらダンナが言う。
「は!?」
「今ね、『ぽっぽや』観てたの。そしたらね、最後の10分間で泣いちゃったの」
「それは『マディソン郡の橋症候群』(たいした理由もなく、条件反射的に大泣きしてしまうコトをウチではこう呼んでいる)か!?」
「もう、ズルイ映画なの。くっすん。判っているのに術チュウにハマっちゃうの」
「ナンだ、『初恋メカ・ヒロスエ1号』(「サイボーグ・クロちゃん」参照)にヤラレタのか!?」
「くすん、『お父さん』って。くすん」
↑もう、20年以上のつき合いだから「知ってはイタ」が、こんなオトコだ。ダンナ。

「もうね、ワシがカタキをとって爆笑しながら観てあげるから、泣くな!」と言っておく。
「ミカボもね、観てね。絶対泣くから」
「泣かないってバ!!」←ヤケ

で、夕方。せちたろーが宿題で国語の教科書を「音読」をしていて、思わずソレに泣かされる、ワシ。
あまんきみこ作「ちいちゃんのかげ送り」
舞台は戦争中の日本。
空襲に追われて、一家殲滅(せんめつ)しちゃう家族のお話。天国で一家が再会する物語。
一家団欒で「蛍の墓」状態な話。
最初、教科書を貰ってきた時にも、読んで泣いた、ワシ。
そして、今日もまた、せちたろーの音読を聞いて泣く。

泣いていたら、ダンナが二階に上がってきて泣いているワシを見て
「あ、『ぽっぽや』観たの?」と言う。
「チガウよ。教科書に載っている話が悲しくて泣いてるんだい」と言うと、「どれどれ、どんな話かの?」とイカニも楽しそうに言うので、
「コレだよ」と教科書を開いて渡す。

「長い話やのー」と言いつつ、ダンナ黙読。
夕飯を作りながら、ダンナをチラチラ見ていたら、真剣にハマって読んでいる様子。
「フン、絶対に泣くんだから」と思って見ていると、読み終わるやいなや、ダンナ走って階段を駆け下りて事務所へ逃げ戻り始めた。
「あ!」と言いつつワシ、ダンナを追いかける。
階段の途中で捕まえる。
顔を見たら、ダンナ、やっぱり泣いていた。
「アレを教室で読んでいて、誰も泣かないのか!?」と言う。
「誰も泣かないらしいよ」
「俺達はこんなに泣いているのに!?」

ワシらはそーとー涙もろいのカモ。
歳とってアチコチ緩くなっちゃってるし。
歳をとるってこんなコトなのカモ。