山麓日記帳

全ては消えゆく、雨の中の涙のように

ヘンな話・二題

スーパーで買い物を済ませて、愛車プリアちゃんを出そうとしていたら、若い男登場。

「すいませーん」とワシに言う。
「ナンだ?道でも聞こうってのカイ?(ワシは人にヨク道を尋ねられる体質)」と窓を開け、
「ナンでしょう?」と訊くと、「私、天神の雑貨屋さんから来ました!」と言う。

一瞬、ナンのコトか把握できずに
「雑貨屋さんって、自分で『さん』って一体??」と思ってしまう。

「こんな便利なモノをご紹介いたしておりまして」と言いつつ、内ポケットからコンパクト型のモノを取り出す。
どうやら「パーム(OS機)」らしい(チラッとしか見てイナイが)
しかも、メーカー不明品。アヤシイ。

「私急いで家に帰らなくちゃイケマセンので」と無表情に告げて、シュルシュルと窓を閉める。
車を発進させて、バックミラーでその若い男を確認したら、そそくさと別の車に、同じように話しかけていた。

ナンなんだろう、アレは。
新手の押し売り?
単なる電子辞書をパームと偽って売っている詐欺師?
こんな田舎で「天神で見かけるような怪しいセールスマン」を見るとは。ビックリ。

庭で草取りをしていると、フェンスの上にカラスが留まっていた。
ジッとワシを見ている。

「視線がウルサイカラスだな」と思いつつ、草取り続行。
するとカラスが、フェンスの上を横っ飛びに移動。
爪がアルミのフェンスにこすれてカッシャカッシャとウルサイ。

「シミジミうぜえカラスだぜ!」と思ってガンつけたら、ワシの目を見て
「カァカァカァ!」と大声で威嚇してきやがる。

「フン。アンタはドー思ってるのか知らないケド、ココはワシの家だもんね」と無視を決め込んで草取り続行。

すると今度はウチの敷地内に立っている電柱のてっぺんに留まって、ワシを見ながら
「ギャアギャアギャア」と鳴きやがった。
「コイツ、ワザとやーりやがってんな!」と確信したので、もう完全無視して家に入った。

家に入った後、フト、「あのカラスはこの前、車で轢いたカラスの片割れではナカッタか?」と思いつく。

ダンナにその話をしたら、「あ、知ってる。そのカラス。いっつも同じ場所でコッチ見ながら鳴いてる」と言った。

「カラス轢死事件」の時、車の前に飛び込んできたカラスは二羽。
轢いちゃったのはウチ、一羽だった。
アレがもし、生き残った方のカラスだったら・・・・
ワシ、カラスにストーカーされてるコトにナッチャウ。
いやん。