山麓日記帳

全ては消えゆく、雨の中の涙のように

震災三部作〜試練

結局、このシングルはある意味、「震災三部作」とも言える内容な気がします。
「BLOCKHEAD(in April)」は勿論の事。
「ハイキング」での、「眠れるし笑えるよ…ある程度はね」という歌詞は、3.11の映像を見た後のさわお自身の姿でしょうに…
「エネルギヤ」は前からあった曲みたいですが。
でも、敢えてこの曲をシングルにしたというのが。
この悲しみの向こうにあるものを目指そうとする意志(?)みたいなものとして伝わってきて。

泣けますねえ(´;ω;`)

綺麗な曲なのに。
ギターの音とかタマラン。
徐々に盛り上がっていく曲調もタマランです。

エネルギヤはロシアのスペースシャトルみたいなロケットで。
たった2度しか運行されなかったらしいです。
多分、国家プロジェクトで。永遠に続ける気満々だったのに途中で頓挫してしまった「夢のロケット」
それと自分の叶うことのなかった、途中で終わってしまった大切な恋の思い出。

「その美しい思い出だけが自分を永久に突き動かすエネルギー」というこの曲が。
43歳にもなって、こんな曲を作って説得力を持っちゃうさわおが。
この曲を感動的に美しい音で鳴らしちゃうピロウズが。

好き

あ。おばちゃん、なんか今、キモイこと言った気がするw
でも某福山雅◯の「初恋と呼ばせて〜♫」とかの曲を聞くと、純粋に「おっさんのくせにキモッ!!」とか思う程度にはまだ正気ですわ(多分)

2011年。色々日本は変わってしまって。もう元の(無邪気な)生活には戻れないワシたちですが。
でも、変わらないものもある。
なんかピロウズを見ているとそんな気がします。

いろんな事があって。
ものすごい悲しみに打ち負かされそうになって。
「もう終わりだ」って何度も今年思いましたが。

ピロウズが変わらず音を鳴らし続けていてくれる事で。
実はワシの人生、すごく救われているんですよね。
ひたすら音楽をやり続けていてくれる。
いつも刺激的な音を届けてくれる。
これだけでどれほど勇気づけられることか。

なんせいい年なので。
ソレまでの音楽の聞き方というのは、「自分の人生とは関係ない」「娯楽の一つ」くらいの受け止め方で聞いていたのに。
ピロウズに寄ってワシはワシの音楽の聞き方まで変えられたんですね。

まさに「人生の音楽」で。
このバンドと一緒に人生を歩いて行っている気がします。

実はこう感じているバスターズって多いんじゃないでしょうか?
震災が起きて。
深い悲しみと無力感に襲われて。
でも、何をどうしたらいいのか分からない。
原発運動に関わる気もないしエコでロハスな人にもなれない。
こんな中途半端な日本人にとって、ピロウズの正直さ真摯さはとても心にしみるものです。

ちなみに1月に発売になるアルバムのタイトルは「TRIAL」
試練」という意味だそうで(初めて知った)

この先行シングルですら「震災三部作」とも言える内容なのに。
一体、アルバムでどんな事を仕掛けてくるんでしょうかね?
さわおソロのライヴで聞いた「持ち主のないギター」(暗くて怖い曲)も収録されているようなので。
楽しみだけど、凄く怖い気もします。
まさかピロウズでこんな直接的に「死」を取り扱ったものをやるとは思ってなかったので…

最後に、今年のピロウズUSツアーのダイジェストがアップされてたので貼っておきますね。
例の「ピロウズアメリカ人にお礼を直接言いに行くぞツアー」
アルバム「TRIAL」でドーンと気分を落として、このDVD「We are Friends」で和ませようという作戦かと妄想なうw

the pillows / WE ARE FRIENDSダイジェスト映像