仕事が休みの日は映画三昧。
昨日は2本見ましたぜ↓
こちらリメイク作品でして、1998年作のオリジナル「蛇の道」をワシは先に見ておりました↓
1998年版は実に殺伐とした男と男の暴力映画で。
誰も居ない倉庫に監禁された男。男を拉致って監禁した男。娘を殺された男。
過去の少女殺人事件の復讐と思われたこの出来事が、何故かあらぬ方向に話が転がって行き、意外な事実が浮かび上がってきます。
路面に白墨で書かれた数式、塾でその才能を発揮する少女、謎の塾講師。
とても不気味な映画で面白く見たんですけどね(つい最近)
このリメイクにはがっかりだよ!!
話がわかりやすく整理されているんだろうな思いきや…
見終わって「で??西島秀俊はなんなん??」と仏頂面になってしまいましたw
なんか単純な陰謀論をそのまま映画化したような映画になってて。
「この映画に一番近いのは闇の子供たちだな」
※この映画は捏造を真実と言い張っているだけ罪が深い映画なんですが
…なんで黒沢清こんな映画とったんでしょうねえ…フランス政府に子どもを人質に取られて脅されてたとかあ??
人気のない倉庫シーンもオリジナルが格上、近作の「クラウド」での方が断然良かったですね。
そしてお次はコチラ↓
「PERFECT DAYS」(2023年 ヴィム・ヴェンダース監督 役所広司主演)
とにかく音楽が本当に素晴らしい映画で、ワシはヴィム・ヴェンダースの音楽の使い方が…
あまり言いたくないけどものすごく好きなんです…しかもワシの趣味ととても「近い」んです。
この映画は小津安二郎の世界の東京に役所広司の姿を借りた天使がやって来て公衆便所の掃除をしている物語です。
(ワシは実は「ベルリン天使の詩」も物凄く好きなの…)
天使が見た東京日記。
天使はその存在を普通には気取られることなく、静かに人々の様子や街の様子を観察しながら亀戸あたりで暮らしてます。
銭湯で体を洗い、たまには歌のうまい素敵な女将さんがいる飲み屋に出かけて美味しいお料理をいただきます。
「こんな人生だったらワシもやっていたいわ!!」と強烈に思わせるヴィム・ヴェンダースの手わざ。
うーん、悔しい。その術中にワシはハマっている。でも、なんて素敵なの。
主人公の天使(決めつけ)が見る夜の夢のシーンすら美しい。
ぼんやりとしたとりとめのない日々の記憶。
でも最後、天使は地上に舞い降りて朝日に向かい、ニンゲンとして生きていくことを心に決めたのであろうと思わされるラストシーンはまさに、「ベルリン天使の詩」のコーヒーのシーンとイコールでありました。
傑作。