山麓日記帳

全ては消えゆく、雨の中の涙のように

「現象の花の秘密」

 さて、ワシの足掛け3年に及ぶ平沢進作品買い集め計画も、そろそろ終盤(一般に出回っているもの限定でありますがそれがなにか?←ビンボーなんで)

ところがいざ、買ってみたら案外良かった(何目線?)なので、感想を書いておきましょう。

 

www.amazon.co.jp

 

「公式サイトで買わんのかいっ」というお叱りはごもっとも。

ちょっと事情がありましてね(小銭稼ぎサイトで稼いではアマギフを貰うてる身分なので、こういう事になっとるのよ)

 

一応、全作品、サブスク等で聴いて知ってるのですが、基本CD買い集めに関しては「好きな作品から買っていこう」作戦なので。

実に順不同。

いつ飽きてしまうかもわからないので。とは言え、ワシは一旦好きになったらよほどなことがない限りは「もう聞かない」という事はめったに起きませんのでコレでヨカとですよ(と、言うことは。ピロウズとかミヤジはかなり特殊な事例なのかも)

 

なんとなくー「現象の花の秘密」に関しては「唯美主義」みたいなものを感じしまって。

しかも楽曲地味なのが多いし(勝手なこと言うてますね)

どうも「買う」という動機に決定的に欠ける気がして、今頃買うことになったわけですね。

 

おそらくその理由は「震災」「原発事故」あとに作られたアルバムってんで、「科学と祈りの間」だった芸風が、一転「祈り」方向に振れている気がするからだったような気がします。

 

ところがですよ。

先月、不死曼荼羅を大阪まで見に出かけたら、この「現象の花の秘密」からの楽曲たちがキラキラと輝いて奏でられてて、実に心にしみたんですね。

だから購入に至ったわけですよ。単純ですね。

 

そして購入後、このアルバム全編を自宅の良いアンプ、良いスピーカーにて聞き直せば。

双眸から落雷&ウロコ剥がれ現象が起きますでしょう。

「まさに祈りのアルバムである」と確信しますでしょう。

 

とにかく美しい楽曲ですが、コレは美しいだけではなく、本筋に鎮魂とか慰めを感じるですよ(妄想)

これはもしかしたら、平沢的キリエ(主よ憐れめよ)なのかもしれないなあと思い至ったことでしたよ。

まさに時代的な背景を映し出した作品ですね。

また新しい扉を開いた気がします。