山麓日記帳

全ては消えゆく、雨の中の涙のように

不死曼荼羅を見届けに行く 3

「あ、そうだ。開演前にトイレに行っておこう」と思いまして、席を立ち、ふと足元を見たら床材が赤いのに気が付きました。

「赤い木材?珍しいな何の木だろう?ローズウッド??'`,、('∀`) '`,、まさかね」

と思いつつトイレに行って帰ってきたんですけどね。

家に帰ってきて調べて、大阪フェスティバルホールのコンサートホール内の床材はローズウッドだと知りましてひっくり返ってしまいましたw

アレデスよ、ギターとかの指板の表面にうっすうーーーく削いだ板が貼って使われてる「あの」高級木材、「音の鳴りを良くする」というローズウッドですよ。

 

とかなんとか言ってたら開演です。

一階席はほぼ満席。9割がたお客さんが入ってます。

開演と同時に割れんばかりの大拍手。それがこの広いコンサートホールの中を美しく反響しながら、音で満たしてゆきます。暖かく、それでいて興奮を含んだまさに「万雷の拍手」です。もうこれだけでワシは感動してしまいました。

しかも、歓声はひとっことも聞こえてきません。

よしよし馬骨の調教は完璧です。このコロナ禍厳戒態勢の大阪でお客さんをすべてのシートに入れてコンサートを挙行するという事の意味をここに居る全員が完璧に把握しているのですから。

 

第9曼荼羅のときと同じ入場曲というか出囃子?(ドンドコドコドコというドラムの音)が流れまして、今回の「多数派という意味を漂白するためにドラムを24万打叩く儀式である」というコンサートの趣旨が解説されます。

そしてその任務を背負うのはドラマー、ユージ・レルレ・カワグチ。

彼は色んな場所で、狂ったように打数稼ぎのためのドラム叩きを前準備として頑張ったのだ_みたいな内容なんですが。

「狂ったように叩かせてるのはステルスやん」と思いつつニヤニヤして聞いてるワシ。

 

するとステージ一番奥、最も高いお立ち台に置かれているドラムにレルレさんが入場。

激しくドラムを叩き始めます。

 

「うっ!?このドラムの音、今までの人生で聞いたどのドラムの音とも違う!?内臓に、内臓にダイレクトアタックしてくるぞ!?」

と一人無言で焦っていると、会人二人と平沢進の3人がステージに入場してきました。

レルレさんのドラムセットの前に置かれた3つのトムトム(マーチングで使われる太鼓)の前に並び、3人横並びでスティックを構えてポーズを取り、レルレさんのドラムに合わせてトムトムを連打してゆきます。

まさにその様子はマーチングバンドのそれです。

 

それを見た瞬間、

「あ。ステルス、大濠高校の吹奏楽部を乗っ取ってP-MODELにするという野望は忘れてなかったのかもしれない」と思うワシ(そんなツイートが前にあったのよ。大濠高校の吹奏楽部の演奏に感動したステルスが「大濠高校に編入したい」と言い出した)

 

(続く)