山麓日記帳

全ては消えゆく、雨の中の涙のように

「さよなら、ぼくのモンスター」「生贄婦人」

最近GYAOで無料配信されてた映画が面白かったので以下覚書き↓

 

「さよなら、ぼくのモンスター」

2017年製作のカナダ映画みたいですね。

監督さんも主演俳優も全然知らない人。90分くらいの短い映画です。

でも、たまたま見てみたら、すごく面白かったんです(GYAOはこーいう映画を平気で無料配信しているので油断ならない)

舞台は現代のカナダ、特殊メーキャップアーティストを目指してNYの美術大学への入学を志望している少年の青春残酷物語です。

でも、ほら、カナダだから(ひどい)

地獄っつーたって、日本やアメリカ、ヨーロッパ諸国に比すればなんてこたあないっすよ。

残酷な話なのに妙にユーモアがある、残酷っつったってまるっきり出口がないわけじゃない。救いの道もちゃんもあったりします。

少年の暗く重苦しい地獄を抜けた先には、妙に開けたさっぱりとした孤独感と明るい爽やかな空気が流れます。

しかも、何故か泣けちゃう。

なんだか不思議な青春映画です。

この映画で初めてカナダのフォーゴ島を知りましたが、いいところですね。行ってみたくなりました。

 

「生贄婦人」(1974年 日活 小沼勝監督 谷ナオミ主演)R-15

さて、伝説の日活の女優さんだった谷ナオミ主演の映画、初めて見ました。

みうらじゅんの著書とかで彼女の魅力は知ってましたが…

いやあ、びっくりするくらいいい女優さんで驚きました。

まずとても品が良い。影技力もあるし。

団鬼六先生も彼女に夢中になるはずです。

 

映画の出来もすごく良くて。画面も美しいし撮影も素晴らしい。

「日本の土着もの映画」として見ることが出来る気がします。

とにかく、谷ナオミが美しく、演技も素晴らしいのでひき込まれますよ。

楢山節考」に賞をあげたんなら、この作品も賞を与えて然るべきでしょう。それくらい完成度の高い映画です。

そしたらこの作品、今年の6月に「ロマンポルノ誕生45周年記念」としてリマスタリングされてBlu-rayがリリースされたんですね。

GYAOで配信されてたのはこのバージョンの模様です。画面が鮮明になって、隅々までよく見えて楽しいですよ(゚∀゚)

かなりおすすめでございます。