山麓日記帳

全ては消えゆく、雨の中の涙のように

佐井好子の事 追記

昨日ご紹介した佐井好子の編曲は=デビューアルバム「萬華鏡」が大野雄二(ルパン三世名探偵コナン)、2nd「密航」がクニ河内、というのが正しい情報でしたm(_ _)m

ワシとしては琵琶とか鼓が入ってる「萬華鏡」のアレンジがかっこええなあと思うのですが。
日本人の女であること_いう作品のテーマによく合ってる気がします。

そうしましたら、ネッ友さんから佐井好子の音楽業界からの引退と数十年の時をおいての復活に関する記事(読売新聞)をご紹介いただきまして。
元記事は消えてたんですけど、それをコピペしてたブログがヒットしてました。

それによると、佐井好子さん、インド旅行がきっかけで、「自分が、あまりに世界を知らないと思った。地に足を着け、現実の社会で生きてみたくなった」という思いに至り、以来、数十年間、地道に会社勤めをなさってたんだそうです。
そして時代はインターネットの時代になり、彼女自身が、自分の名前を何気なく検索したら、「旧作のCD化を要望するファンのウェブサイトを偶然見つけ 関係者の後押しもあり、昔の作品に対する答えのような感じで、新作を出したら面白いんじゃないかと思った」という考えに至られたそうで。
そこで30年ぶりの新譜「タクラマカン」が出ることになったんだそうです。
まあ、気が長いと申しましょうか。でも確かに、人生のスパンというものは得てしてそんな感じなのかもしれませんねえ(そもそもぼーっとしてたら中年以降の人生は、10年単位で時間はあっちゅーまに、すぐに経過してしまうのですよ恐ろしいことに!!)

こういう書き方をすると、んー、悪口みたいに聞こえるかもしれませんけどね。
やっぱりアーティストの楽曲を輝かせて、飾り付けて聞き手の前に出せるようになるのはアレンジのちからだと思うんですよ。
だからデビュー作の「萬華鏡」はその辺りが明確に狙い通りに出来ている気がするんですよ。二枚目の「密航」もいい感じです。
でも、最初の世界観「夢野久作meetsプログレ歌謡」が世間に受け入れられづらかったんでしょうか?
なんだかその後、アルバムを追うごとに曲も世界観も「割と普通」に「ジャズな感じ」になってしまうので、残念だなあ…とワシは思うんですけどね…

でも「現実の世界で生きてみたくなった」というのは天才らしい言い方ですよね。
普通の人は現実の世界でしか生きられないんですもの。
佐井好子さんが若い頃、自分の中から生まれてくる夢や幻想をそのまま歌にした世界は、そのままでアルバムとして残り、CD化もされた。
うん、やっぱりこれってすごいことなんですよ。