山麓日記帳

全ては消えゆく、雨の中の涙のように

霊果の実る秋

数年前、山からとってきたムベの実の種を庭にまいたことがありました。
それが今年、ついに実るようになり、庭の木に巻き付いて沢山の実をつけて、紫色の果実がたわわに実っております(^_^;)
ムベって知ってますか?
古来、日本で珍重された山の果実ですよ↓


アケビに似てますが、アケビより小ぶりです。
アケビは熟すると実が割れますがムベは割れません。卵型に閉じたままで熟します。


※とりあえず、取れる分、取ってみました。
レモンもパンパンに丸くなってたのでついでに取りました。


※ナイフでムベの皮を切り開いてスプーンで掬って食べます。
とっても甘くて山の味がします(弐号機談)

ムベは古来「不老長寿の実」として珍重され、1982年まで皇室に献上されていたそうです。
靖国神社には今も献上されているのかな?

ぐぐるとこんな記事がヒットしました↓

不老長寿 伝説の霊果”むべ”

蒲生野に狩りに出かけた天智天皇がこの地で、8人の子供を持つ大変元気で健康的な老夫婦に出会いました。
天智天皇がこの老夫婦に、「汝ら如何に斯く長寿ぞ」と長寿の秘訣を尋ねたところ、老夫婦は、「この地で取れる無病長寿の霊果を毎年秋に食します」と言いながら、ひとつの果実を差し出しました。それならば食べてみようと天智天皇もその果物を一口食べました。すると、「むべなるかな(もっともであるな)」と一言天皇は言ったのです。
この時に発した「むべ」という言葉がそのまま果物の名前の由来となりました。
そして、これより朝廷に毎年献上することになったのです。

10世紀の法典集「延喜式」31巻には、諸国からの供え物を紹介した「宮内省諸国例貢御贄(れいくみにえ)」の段に、近江の国からムベがフナ、マスなど、琵琶湖の魚と一緒に朝廷へ献上されていたという記録が残っています。
以後、北津田町は朝廷や幕府からの賦役の免除、献上の道中に帯刀するなどの恩典を受けました。献上は1982年まで続きました。天智天皇を祭神とする大津市近江神宮へも1940年の創祀(そうし)以来、毎年献納を続けています。


古文に出てくる「むべなるかな」の「むべ」がこの果実の名前の由来だったんですねw