山麓日記帳

全ては消えゆく、雨の中の涙のように

「闇の子供たち」を見て首を傾げる

不思議な映画を見ました。「闇の子供たち」(2008年 阪本順治監督)
在日の作家・梁石日が原作になった同名の小説を書いてます。
梁石日と言えば、「血と骨」の映画を見たことがありますが。
まー。「半島の人の残酷さってすごいわね」が正直な感想で。ソレ以上は特に…(^_^;)という印象でしたな。

で。この「闇の子供たち」監督が阪本順治だったので見てみたんですね。
幼児売春や生体での臓器売買が横行するタイが舞台になった物語です。

「幼児の売春はともかく、生体での臓器売買ってwありえねー」( ´,_ゝ`)プッと見始めたんですが。
一応この映画、大真面目にとってあるんですよ。
だから、年端もいかない子が日本人や西洋人に買われて過酷な性の労働に従事させられている様子がコレデモカコレデモカと結構な時間を割いて描かれるんですね。

「これはちょっと見るのが厳しいなあ」と死んだ目になって見てたのですが、監督自身も幼児が性的に虐待される様子を描くことに葛藤があって、撮影中、悩み抜いたせいで失語症にまでなったとか…
そんなそこまでして描かなくても…梁石日になんか弱みでも握られているんかいな←妄想

で。ワシ、驚いたんですけど、この映画。あくまで「事実を基にしたノンフィクション映画」ってテイで当初、公開されてたらしいんですよね…
「いやいやいやいや、実際にタイでロケしてて実在の地名とか出してて、そこで、生体の状態で人身売買で買ってきた子供から日本人の子供に心臓移植しまーす!!とか言い張るのはちょっと違うやろ??タイの人、怒るやろ」
と思ったんですけど。
さすがに各方面からクレームが来て「この映画はフィクションです」て事になったそうですが。

心臓移植って医師が相当な人数が立ち会って、するものという印象だったんですが、この映画では二人?とかで生きた児童から心臓取り出して日本人に移植するとか言ってて、「ブラック・ジャックかよ!?」と笑ってしまいました。
そして話は迷走し、何故か最後は盛大な銃撃戦が起きて唐突に映画は終わります。

そしてエンデイングで流れてくる桑田佳祐のドふざけた歌…
「あ。なんだこれ、全部冗談でお笑いですよってことだったんか」と最後の最後に気が付きました。

あまりにも悪意のある嘘ですけどね(幼児売春はともかく、生体での臓器売買があると言い張るのは悪意があるとしか言いようがない)
でも無いものをあるといいはったり、話を刺激的なものにするためには粉飾や嘘もやむなし!!って人種はいますもんねえ…

実はワシが最初に就職した会社の上司がまさにコレでして(幼児売春の固定客)
当時、本当に色々と嫌でした。
この映画はその辺のペド(幼児性愛者)の気味の悪さ、人を人とも思わぬ残酷な仕打ちの数々はよく描けてましたけどね。
でもその傾向を持つ人達を無闇矢鱈と喜ばせるような部分も多いってのがすごく嫌でした。