山麓日記帳

全ては消えゆく、雨の中の涙のように

「聲の形」の何処が駄目だったのか?

何が何やらさっぱりわからない映画でしたな。「聲の形
てっきり「聴覚障害者の女の子と健常者の男の子が子供の頃に出会って、いつのまにか二人はお互いの孤独な魂が呼びあうように惹かれ合って初恋を経験する物語」だと思って見始めたら…全然違ってて、思わず、見ている間、何度か爆笑してしまいました。

まず、出て来る大人が全部クズ。
これ、子供向けの作品のはずなのに、大人が全部クズって大問題な気がするんですけど…

だからてっきり、ワシは最初、主人公ショータはかーちゃんと不義密通してて年の離れた妹が生まれたのかと思ったほどですw
気持ちの悪い少女みたいなカーチャンとか、生徒にクラス自治丸投げ担任とか、無理やり普通の小学校に傷害があるこどもねじ込んでくる母親とか。
「こいつら全員こどもを虐待しとるやろ!?」と思ってムカムカしながら見ましたわ←体に悪い

そもそも聴覚障害者の娘がいるのに、その世話を下の子に丸投げとかドふざけてるにも程がある。
子どもたちの生活の世話をしているババアもババアでババアという記号でしか無い。死んでるみたいなキャラ(なので途中で死んじゃうと爆笑してしまう「もともと死んでたのに!?」と)
本当に人間に描き方が上っ面過ぎてげっそりしました。

ワシとしてはショーコちゃんは、こんなにも理由がわからずにいじめっ子を一方的に好きになったりするMっけが有る子なんで将来が心配です。
AV落ちで死ぬ目に合わされるのはまだマシな方で、最下層の売春とか将来しそうな気配があって本当に嫌でした。
心が繊細すぎて自ら死を選ぶような人間を描こうとして、実はものすごく加虐的な人間を描いている気がしました。
それはおそらく、作者自身の人間の見え方なんでしょうね。

「これが見たい」と積極的に借りてきた弐号機は見終わってゲンナリしておりました(ワシもだ。気持ちはわかる)