山麓日記帳

全ては消えゆく、雨の中の涙のように

目が贅沢 「しびれくらげ」

と、言うわけで。
光ファイバーによる地上波放送の画像に驚いたのもつかの間。
人間の目ってそんな環境の変化にもすぐに慣れちゃうんですねw
最初の方こそ、「輪郭がはっきりくっきりしているな」「ディテールがものすごく鮮明に見えるなあ」「色までもがスッキリ濁りなく見える」と感心してたのに、30分も経つと、「コレが普通」て感じで目が慣れてしまうんですなw

これはいずれ4Kとか8Kになってもすぐに慣れちゃうんでしょうね。
人間の目って贅沢!

無料動画配信サイトGyaO!にて先週は増村保造の「でんきくらげ」が配信されてまして。
十数年ぶりに再見しました。
初見当時は主人公の行動が理解できなくて、「あわわわ、なんだこの終わり方」と驚いたのですが。

今ならわかります(真顔)
これってテーマは「男に搾取され続けた女が自立してすべての男に復讐する」って話だったんですね。
当時は目を白黒させられた渥美マリの「棒演技」も今となっては、味わいが深いです。
ちゃんと普通の演技をしているシーンも有ったので、あの「棒演技」は増村演出の賜物だったんですね(当時はまじで下手な女優と思ってた)

監督の操り人形になって、意志のない人形のような演技で力強く、自分の心情を大声で吐露するという演出はまさにグランギニョール(19世紀パリで演じられてた大衆向けの人形劇 荒唐無稽で血なまぐさい残忍な内容が多い)ですな。

そして今週は「でんきくらげ」の次に作られた映画「しびれくらげ」が配信されてます。
最近、ほぼ毎週、増村保造作品が配信されてて嬉しいワシ。
GyaO!の映画をセレクトしている人と話が合いそうですw