山麓日記帳

全ては消えゆく、雨の中の涙のように

STROLL&ROLL

「散歩とぐるぐる」全曲ハズレ無し!
完璧なる曲順のアルバムでございます。では例によってレビュー、参ります。

01.デブリ

スペースデブリの事?」と思ってたら本当にスペースデブリ宇宙ゴミ)の歌でした。
タイトルを知ってから「陰気な曲かな?」と勝手に予想を立ててたらとんでもないwさすがアルバム一曲目。ハードロックナンバー(^_^;)
赤いコウモリの誘惑に乗って大気圏外まで飛んでって「キミの寝顔を見ている」男が燃えつきて地上に落ちる?落ちてもいいんだと覚悟を決める?歌でした。
「破壊的イノベーション」と言いつつソロ活動したものの、本当に破壊したのは何だったんだろう?とワシは最近、よく思うのですが。
なんとなくこの曲に示唆されている気がします。

02.カッコーの巣の下で

地元ラジオ局のインタビューで「ネグレクトされている子供の話を聞く機会があり、それで生まれた曲」とおっしゃってましたね。
「へえ、珍しいそんな事があるなんてね」と思ったのですが。
なるほど、絶望している人に「キミにも未来はあるよ」と歌う歌です。
ピロウズとはカッコーの巣の下で託卵されたカッコーの卵から孵ってきた雛に押しのけられて、落ちてくる(本来ならばその巣で愛され慈しみを受けて育てられるはずであった本来のその巣の主たちの間に生まれた)雛を受け止めようと待っているバンドだな」と感じました。
スケールが大きな曲で、本当にココ数年、ピロウズはこの感じがちゃんと出来るバンドになりましたね。上から目線ですがwそう感じます。
闇雲な力技でねじ伏せるのではなく、伝えたい事を伝える、心を振り絞るような魂の歌を歌えるバンドになった_という気がするのです。

03.I RIOT

「最終兵器はブルースドライブモンスター」YES,YES,YES!!(・∀・)ノ

04.ロックンロールと太陽

さわお、初のUSツアーのメモリー曲。
乾いた空気のサンタモニカで「ロックの本場」を感じた一曲(だと思う)
実際にはカモメが怖くてヒーヒー言ってたかもしれないけど、あれから12年も経っちゃったんですね。
確かにあのツアー以降、ピロウズの武者修行が始まったという印象です。
明るい太陽の下のロックンロールだけど眩しすぎて目を開けてられないけどでも開けていたい。自分のなりたい自分になりきれる直前の運命の前に立ち尽くす山中さわお

05.Subtropical Fantasy

「絶滅しないダイナソー」「説明しない愛が理想」
ちょっと憂鬱な感じだけどあっけらかんとした寂しさが乾いてそこにある。
予想してたのはこの雰囲気の楽曲が中心となったアルバムになるんじゃないか?という事だったんですが。
なんとこの一曲だけでしたね。
前作「MOONDUST」の中の「アネモネ」みたいな。
恋の終わりと諦めを美しい思い出として自分の中に封印するようなそんな一曲。

06.エリオットの悲劇

ピロウズ第1期みたいな曲で。
なるほど、ピロウズ結成27周年第4期ともなれば、過去も全部引き受けてこんな楽曲も出来るようになるんだなと、妙に納得しました。
そのせいか?ベースは上田健司さん(ピロウズを結成した本人であり元リーダー)

07.ブラゴダルノスト

ロシア語?みたいですが、なんか石狩湾ぞいで育った少年期の思い出_みたいな楽曲でw
寂しげな孤独な雰囲気があるのにひたすらに美しい。
ギターの音が特に素晴らしい音色でうっとり(*´ω`*)します。
少年期〜青年期〜今を一気に俯瞰しながら、なんとなく幸せな気持ちに満ちているという陰影に富んだ楽曲ですね。
「なんでロシア語なんだろう?」と思ったのですが…石狩湾で一番多く見かける外国人はロシア人な予感がしますw
となれば、ロシア語にも馴染みがあるのかもないのかもw

この曲をアルバム中、一番最後に作っったらしいのですが、この楽曲のおかげでバラードとハードロックが絶妙のバランスで橋渡しされておりますね。
いよっ。すごいよ老練の技!(・∀・)

08.レディオテレグラフィー

なんとなんと、この楽曲がこんな風に化けるなんてw
ラジオで聞いた時はデュエットだったしなんか声があってないようなバラバラな印象でしたが、こうやってピロウズ単体で鳴らされると。
見事な「ラジオへのアンセム」になってて素晴らしいですね!
みんなでシンガロンしながらラジオを讃えたくなります。そうそう、ワシがピロウズと出会ったのもラジオがきっかけでした。
なんとも楽しい、ロックの喜びにあふれた曲です。素晴らしい。

09.Stroll&Roll

ピロウズの来し方行く末の一曲(^_^;)
手ぶらでぶらぶら道に迷いながら遠回りでも自分の行くべき道をゆくぞソング。
お客さんも本人たちも巻き込んで、この壮大なる音楽の冒険は、いっそ散歩スタイルがふさわしいですよねw

10.Locomotion,more!more!

高らかなるピロウズマニフェスト
「弦は6本で無限だ!」
このロックミュージックが大好きだから、みんなで好きでいよう。やれることはまだまだあるぜ!な曲なんですが。
本当にできが良いw中毒性がある。
こんなの聞いたらおばちゃん、元気になっちゃうー(*´ω`*)ノ