山麓日記帳

全ては消えゆく、雨の中の涙のように

正月のおでかけ 初詣&モネ展編

お正月なんで初詣に行こうという事で、最近はご無沙汰の護国神社へお参りに行ってきました。
初号機はバイトなので、ワシと弐号機と赤ん坊Pという組み合わせw
道は空いているし、あっちゅーまに護国神社前の駐車場に来ちゃって、しかもすぐに停められました。ラッキー

正月三が日は駐車場が無料解放されるので便利なんですよ。

まずは赤ん坊Pの手を引いて護国神社へ。
近所の人が犬連れで沢山参拝に来られてます。
昔はこの神社の近所に住んでいたので、除夜の鐘が鳴る前に家を出て、除夜の鐘と同時に参拝に行ってたものでした。

正月も3日となると参拝の人もそこまで多くはなく。
それでも少し並んで待って母娘孫の三人組は今年の無事と平安、健康を願って参りました。
去年の正月、地元の神社に出かけたら、絵馬のほぼすべてが「嵐のコンサートのチケットが取れますように」の物欲の嵐wでげんなりしたものですが。
護国神社はそんな事が無くて平和でした。清らかでしたよ(^_^;)

その後、福岡市美術館へ歩いて移動(護国神社のお向かいが美術館)
弐号機ちゃんかねてからのリクエストでモネ展を見に来たのです。

ワシはモネは人生で何度かホンモノを見てますし、代表作睡蓮も何枚か見ております。
なので、「もう仕方ないなあ、弐号機ちゃんのために引率するか」くらいの気持ちで出掛けたんですけどね。

受付で赤ん坊Pのためにベビーカーも借りてトロトロと展覧会にログイン。

そしたらw
最初の方、本当に展示内容がつまらなくて(ごめん)
モネの家族の絵とか展示してあるんですよw

「ご家族の絵ね…わかったわかった…」
と半眼の構えで流し見して(ごめん)
「画家の家族だからってまあ、普通の人よりはちょっと上手いくらいの感じなんだなあ」とか思いつつ(ごめん)
モネ、若き日の糊口をしのぐために描いてたポンチ絵も流し見して(ごめん)
モネの個人所蔵の他の画家や彫刻家のコレクションも見て、
「つまりコレは現代の漫画家さんがコミケに出掛けて自分のお気に入りの作家さんの作品を買い求めるみたいなもんなんだろうな」と一人で納得しつつ(ごめん)

ようやく、モネの油絵に行き着きます。
流石に見応えがあって。
「ほうほう」と見ていたら…

その部屋に行き着いたんですね。

代表作「睡蓮」のシリーズが並べられた部屋です。
モネは晩年に白内障を患い、どんどん視力を失って行ったんですが。
その視力を失う中で描かれた作品「睡蓮(1916〜1919年)」のみごとさに打ちのめされました。

夜明け時の一瞬のマジックアワー。
睡蓮が咲く池はすみれ色に染まる空を映し出し、この一瞬が夜の闇が太陽によって打ち破られるその時なのだと理解させます。
池の畔の枝垂柳を背景に、水の表面では今にも消え入りそうな白と黄色の睡蓮の花びらが開いて、その薄い消え入りそうな弱々しい花びらは精一杯に両腕を広げて陽の光を浴びながら命の歌を歌っております。

モネの目は失われつつある色と光を手探りででも捕まえようと目を凝らし、太陽が投げかける光を必死で追いかけているその様子が手に取るように分かります。

胸ぐらを捕まえられて往復ビンタされたような衝撃でした。
絵の表面から立ち上る空気感の凄さ。
音楽が聞こえてくるような、鳥のさえずりも聞こえてくるようなすごい体験でした。
(ちなみに音楽は管弦楽でした←)

あまりに素晴らしくて涙が滲み、弐号機ちゃんに「お母さん、泣いちゃう」と言って彼女の顔を見たら…
弐号機ちゃんの大きな瞳が涙のプールで満たされておりました。

モネの睡蓮を見て、泣く母娘w痛い…痛すぎるーw