山麓日記帳

全ては消えゆく、雨の中の涙のように

おとなのけんか

録画してた映画をせっせと消費するですよ。
おとなのけんか」(2011年 ロマン・ポランスキー監督)

見始めて驚きました。
「これ、ニューヨークが舞台じゃん…ロマン・ポランスキーアメリカで映画をとるなんて無理なんじゃないの?」

ところが見てて気が付きました。
「これ物凄い密室劇じゃん」
室内でほぼ全ての物語が進みます。

肝心の「事の発端」である「こどものけんか」は川っぺりの公園のようなところで起きます。
見ているうちに、「あ。これはニューヨークってテイで実際に映画をとった場所はアメリカじゃないんだ」と気がつく仕掛けになっております。
アメリカは逃亡したロマン・ポランスキーを許さないのですね。
まあ、やったこと(13歳少女をレイプ)があまりにも悪いので仕方ないんですけどね。

映画の内容は、子供同士のけんかがいかに大人の関係にまで踏み込んで、結果、大人の抱える問題を露わにしてしまうか_けどなんか笑えるという、会話劇でありコメディであります。
青筋立てて如何に自分は進歩的でリベラルな母親であるかを主張しまくるジョディ・フォスター
自分はどれだけ物分かりがよく、偏見も持たないけどお金持ちであるかという事を暗に示しながらマウントを取りに行くアッパークラスの母親ケイト・ウィンスレット(どすこい体型が治っている)

しかし人はなんで子供を作るんでしょうな。
苦労させられることはわかっているのに。
苦労させられて、あげく憎まれることだってあるのに、それでも人類は子供を作り続ける。

この映画はカリカチュアされた子持ち家庭同士の諍いごとですが、こんな事、似たようなお話が毎日地球上で無限に起きているんですよねw

素敵なリビングで冷静に会話を交わす二組の夫婦
しかしこの床板一枚下は地獄
ゲロ吐いて言いたいことぶちまけて物にあたっちゃうのももうじき