山麓日記帳

全ては消えゆく、雨の中の涙のように

右手の記憶 映画・寄生獣感想まとめ

ほぼ完璧な映画化でありましたが、ちょっと不満が数カ所。
その内の一つが、見た環境が悪かった(ユナイテッドシネマズ)のか?
画面が暗くて細部がよく見えなかったんですね。

すごく大事なシーン。
主人公新一が母親の右手の火傷痕を見て、自分の心が痛むシーンとか。
すごく細やかで良いシーンなのに、画面上でウマイこと火傷痕が見えなくて、原作を知っているからこそ、
「ああーー、ここ、すごく大事なシーンなのよ( ˘・з・˘)みんな見て見てーちゃんと見てー」と言いたくなりましたw

だからこそ、新一の子供時代に火傷を負うに至ったエピソードを。たとえ数十秒でいいから見せて欲しかったですね。
そうすれば後々のシーンにちゃんと繋がって、置いてけぼりになる観客が減ったと思います。

あと、特筆すべきは東出昌大の「口の開け方」ですねw
寄生獣は人間の頭に寄生して、自在に形を変えながら武器のような形になって人間を捕食するんですが。

原作で女教師の田宮良子が人混みの中で「口だけお化け」みたいな形になって、大笑いしながら駆け抜けていくシーンが有るんですね。
東出昌大くんの「ニター」と笑ったあの口が、この漫画に出てくる寄生獣の口とそっくりなんですよw
それがあの「棒演技」と相まって、なんとも言い知れぬ恐怖を醸しだしております。

「この感じ、なんかに似ているなあ」と感じてて思い出しました。
悪の教典」の主人公ハスミンに似ているんだw
あれもある意味、人間を捕食するモンスターの物語ですがね。ハスミンがスタイリッシュににこやかな笑顔で「ナイスガイ」を演じているのに比べて。
東出転校生くんは、「人間じゃないのに人間のふりをしなきゃいけなくて、更にナイスガイを演じなきゃいけないんだけど、とりあえず笑っとけばいいや」的なぶきっちょさが。
なんとも「寄生獣」という架空の存在に説得力を持たせる原動力になってた気がします。

脳=人間の心
じゃなくて、実は「脳=回路」であって、本当は人間の心や魂のありかってのはパーツに宿っているんじゃないかな?
なんて妄想を考えたことのある人なら。
この映画「寄生獣」のラストはまさに、膝を叩いて「はた!」と腑に落ちることうけ合いでございますよ。

来春公開の完結編も新キャラ登場で更に盛り上がりそうです。
今から首を長くして待っております(^o^)ノ