山麓日記帳

全ては消えゆく、雨の中の涙のように

「坂道のアポロン BONUS TRACK」

という訳で先日は「俺物語!!」をココでおすすめしましたが。
実はもう一つ、この50女の紅涙を振り絞る少女マンガがあってですね。
ソレがコチラ↓

「坂道のアポロン BONUS TRACK」
去年、堂々第9巻を持って本編の見事な終了を見せてくれた昭和のジャズと青春の群像劇「坂道のアポロン」のスピンオフ作品集でございます。
本編では「さらり」と語られていた主人公周辺の魅力的な人々、その語られることのなかったエピソードの数々が…
おばちゃんの涙腺を破壊しまくります( ;∀;)

本編「坂道のアポロン」も随所に涙腺決壊ポイントが有って。
「ああ。若いっていいなあ(<普段ワシはそんな事微塵も思わないのにw)」「青春だなー」「彼らの行く末が幸せなものでありますように」と祈るような気持ちで読んでいたものでしたが。

さすが作者の小玉ユキさんの「短編の名手」っぷりがこの番外編では遺憾なく発揮されます。

我が家ではこの「坂道のアポロン」のヒロイン「リッコちゃん」の可愛さの人気が絶大で。
博多っ子純情」のヒロインと同じカテゴリーなのに(ツインテールそばかす純情キャラ)CM(「博多っ子純情」のアニメと作者の長谷川法世の掛け合いが、博多通りもんのCMとして使われている)で見かけるたびに、
「この女の可愛さがわからん!リッコちゃんは同じツインテソバカスでもあんなに愛らしいのに!!この差は何!?」
とDisられ続けておりますw

まあ、そのリッコちゃんのキャラクターの由来がわかるエピソードもちゃんと入ってて。
坂道のアポロン」ファンの紅涙を絞ります。
軍港の街佐世保の歴史をそのまま語るようなリッコちゃんパパ(=ベーシスト)とママ(?)のエピソードも胸に響きます。

男女の恋、親子の情愛、音楽への愛、これらすべてのものがまるで自然を見守る神様の視点から見つめられているような。
そんな優しく、静かな目線で語られて行きます。
この漫画の背骨にカソリック的な価値観を感じるのは、この視線の温度の低さ(巧い言い方が見当たらないw)を感じる瞬間ですね。

まるで天然自然のものを俯瞰から見守るような不思議な感覚。
決して直接介入することはしないけれど、静かに見守り、そっと心に寄り添うような繊細な感覚。

泣いてください!( ;∀;)ノ