山麓日記帳

全ては消えゆく、雨の中の涙のように

BORN TO RUN

ネッ友さまに勧められて、図書館で借りて読んでみました>BORN TO RUN
コレはアメリカのウルトラランナーと呼ばれるやたら長距離(&悪路)を走り回るアスリートたちとメキシコの高地に住むムムクリ族(祭りとしてやたら悪路の長距離を走り回る行事を行なっている)との出会いと対決?と友情??を描いた不思議な本です。

アメリカ人のウルトラランナーたちが、いわゆる、頭がアレな人たち(失礼)でして。
暴走族って言葉がありますけど…
多分、本当の意味で「暴走族」と呼べるのは、この人達のことなんじゃないでしょうか?
そんなふうに感じましたよ(´ω`)

自分の2本の足で、何処まででも走って行っちゃう。
走っていると楽しくなって、山だろうが砂漠だろうが、ガンガン走り続けちゃう。
気がついたら食べ物も水も無くてビックリしちゃうけど、生きるためなら病原菌がウヨウヨしてそうな泥水だって飲んでみせる(ギャー)

生業は他にあったり学生だったりするけれど、「単純に走るのが好き!」なので、よく知らない(知られてない)メキシコの高地までもずんずん出かけちゃったりするんですよね。
ある意味で「辺境の地へ行く文明人(ただし頭がアレな)たちの冒険物語」としても読めますわ。

その「辺境の地」でこの白人たちが出会ったのが、走り回る民族ムムクリ族。
男も女も走る。普通に生活の中で走る。
豆ととうもろこしという粗食を食べて延々と走り回る。
このエネルギーの秘密はなんなのか?

「ひょっとしたら、人間てもともとは走るように出来ているのではないか?」という事に筆者が気がついてゆく過程がサスペンスの趣もあって面白いです。

じゃあ何故、走ることを趣味とする現代人は足を痛める人が多いの?
どうかしたら手術だってするほど自分の足を痛めてしまう人も多い。
人間は走ることには向いてないんじゃないの??という数々の疑問が湧いてくるのです。

そして、ここで色々と詳らかになる靴メーカーの恐るべき陰謀!?
全ては経済を回すために仕掛けられた、本当の意味で人類が幸せになれないその手法とは??

自分が経験的に知っていること(底が厚すぎる靴でランニングすると足が痛むとか、走ると心の鬱屈が取れるとか、がんの再発を予防するためには脂肪を減らせとか)が色々書かれているのも興味深かったですね。
「そうだ!自分の身体に耳をすませばこうなるのは当然のことなんだよ」
と激しく頷きながら読み終わりました。

元々は自分の身体が命じるままに走りはじめたんですけどね。
うむ、この感覚は間違ってなかったて事ですね。

そしてワシは今日も、底の薄いくたびれたランニングシューズでパタパタと野山を愛犬と走り回るのでした。
(気がついたら1ヶ月以上続いてますよランニング!昨日、職場の健康診断の結果が返ってきたんですけど。ほぼ「オールA」でしたよ。ここ7年間で今年が一番数値がいいかも?体重も3kg減です)