山麓日記帳

全ては消えゆく、雨の中の涙のように

ボイス追悼 4

昨日、昔のアルバムを漁っていたら、カワイイ写真を見つけましたよ↓


生後45日目のボイスと6歳の初号機です。カワエエのぉー(*´ω`*)<親ばか
年齢の割にはかなり大きめですが(ふたりともw)
ボイス、お腹がパンパン。赤ん坊犬らしく、お腹に毛が生えておりません。
足が太くて短いのは、死ぬまでそうでしたね。懐かしい、ボイス、ワシの大切な犬。

日々、大きくなるボイス

そんな風にして日々すくすくと育っていくボイスでしたが。
困ったことがひとつ。
全然吠えないのはいいのですが、「シャイ」な部分があってですね。言葉を替えれば、それは「臆病」なんですよ。
なので、なるべく出かける先々に連れて行って、「世間は怖くないよ」「人間は優しいよ」と教えて行きました。

幸いにも、陶芸教室に連れて行っても、買い物に連れて行って(クルマでお留守番か店の外につなぐ)も。幼稚園の送り迎えに連れて行っても、(子犬だったこともあり)大歓迎されました。
でもやっぱり、突然大きな音がしたり、予期しないものが現れたりするとビックリして腰が引けちゃうんですね。
なので、獣医さんにまたしても相談するワシ。
すると、そこでもらったアドバイスが、
一日に数回、隙を狙って後ろから飛びついてやる」だったんですよ(本気でw)

なので、それからは、一日に5~6回。
ボイスがぼんやりしている時に背後から忍び寄って、
うわあぁあぁぁ〜〜!と奇声を上げながら抱きついたり揺さぶったり、引っ張ったりするという訓練をですね(^_^;)やったのです。
最初の頃こそ、腰を抜かして驚いておりましたが。
やがて慣れてきて、どんなに驚かしても微動だにしない、ワシが奇声を上げつつ飛びついても、
「ん?カーチャン、なぁに?」と笑顔で振り返る犬になってましたw

ボイスがメキメキと大きくなってくると、ワシのお腹の方もどんどん大きくなり

妊娠7ヶ月の頃のワシとボイス。
ボイスも生後7ヶ月頃w十分に大きくなってますが(よく「柴犬ですか?」と聞かれてた頃ですね。「いやー、まだ子犬なんですよw」「工エエェェ(´д`)ェェエエ工」というやりとりが日常的に交わされてた頃です)

お腹はどんどん大きくなってくるけど、夫との約束(「俺は世話はしない」「ワシがやりますー」)があったので大きなお腹を抱えて毎日ボイスと散歩しててですね。
大きなお腹で隣の集落まで走って行くという日課だったので、近所で有名になっていた予感…
二度目の妊娠、しかも暑い時期にお腹が大きくなるので、腹帯も巻かず、自分の筋肉だけで大きなお腹を支えて(本当はダメなのかも)走り回っておりました。
でも、そのおかげか?
体重も妊娠10ヶ月に入るまでは大して増えもせず。
非常に健康な妊婦でした(もともと妊娠している状態が向いているのか?初号機の時もやたら元気で健康だった)

でも、確かに不安はありましたね。
赤ん坊が家にやってくれば、ボイスにかける時間がどうしても減ってしまう。
犬嫌いの夫がそんなに熱心にボイスの訓練なり世話なりをやってくれるとも期待できないし、「はてさてどーしたものかなあ」と迷った挙句。
「出産前にボイスを去勢しましょう」という事に決めました。

このままではボイスは20kg超の大型犬に育つはず。
出産を終えたワシが、赤ん坊を抱えた状態で、果たしてそんな犬の世話が十分に出来るのか??非常に訝しい気持ちだったんですね。
しかも当時のボイスは成長とともに、「この家のボスは誰なのかはっきりさせようぜ」という様子を見せる瞬間があって。
ワシには従順でした(一度、逆らいかけた時にワシが怒って犬小屋を持ち上げてボイスに向かって投げつけた_勿論、当たらないようにですが_その一件以来、ボイスは絶対ワシには服従してました)が、夫に対しては。
まあ、それも、今となって思えば、自分の世話もしない、可愛がってもくれない人が自分のご主人とはなかなか認められなかったんでしょうね。

去勢すれば少しは大人しくなるかと…去勢手術を受けさせたのですがね。
うーん、確かに優しい性格が更に優しくなって、よく「メスですか?」と聞かれてましたね(苦笑)
飼い主の都合で去勢手術を受けさせてごめんねボイス。

さて。そんなボイスに運命の日がw
つまりワシが出産のために入院して二つ身になって帰宅して来たんですよ。
入院中は夫に散歩と世話を頼まなければいけなかったので心苦しかったのですが。
「でも二人が仲良くなるチャンスかもー」と良いように考えて(^_^;)お任せするしか無いじゃないですか。

で、生まれたての弐号機を抱いて家に帰ってきたのですが。
ボイスは思いの外、冷静で。
嬉しがって飛び跳ねてうひゃらうひゃらと喜びの舞を踊ることもなく。静かに迎えてくれましたね。
一応、赤ん坊の顔を見せて「新しいメンバーよよろしくね」と言うと神妙な顔でパタパタと尻尾を振っておりました。

その後、ベンチに座ってボイスをシミジミと撫でてあげてましたら、ボイスのある体の一部分が飛び出してきて、どうにもこうにも元に戻らなくなり。根本?の球体の部分までが出てくるし。
そんな事は一度も見たことがなかったのでビックリしてしまって。
それがあまりにも長時間にわたって続くので心配になって思わず獣医に連れて行ってもらうように夫に頼むワシ。

獣医に連れて行った結果、ソレは犬の交尾の時にオス犬に現れる現象だそうで。
この根本の球体部分で結合部分をがっちりつなげて外れないようにするためのものだそうです。
つまり、ボイスはソレぐらい、ワシの帰宅が嬉しかったんですね。
「もうどこにも行かないからね」と言うことしか出来ませんでした。