山麓日記帳

全ては消えゆく、雨の中の涙のように

長崎日帰り旅 4

夫に会えそうもないし。ウルトラマン展はツマランし。
「こんな過去の偉大な遺産の食いつぶししかできない会社が、大した展示ができるわけはなかったか…」
とひとり眼を伏せて。

「そうだ、おみやげショップに行けばいるんじゃね?」
と思って、展示会場出口にあるショップに立ち寄ったけど夫の姿はナシ…
(もう何が売ってあるのかの興味もわかない<ソレくらいウルトラマン展は悲惨なお粗末な内容でした)

「会えなかったら仕方ない。てか、こんなクダランものを見るためにはるばるワシを連れ出した夫が正直憎いもう、会えないなら会えなくてもいいかも。ワシ勝手に弐号機連れてもうJRで帰っちゃおうかな」
とかなんとか思いながら。
「でも、せっかく素敵な美術館に来たんだから、常設展示でも見てから帰るかー」
と、常設展示室に入ったら。

夫が居たわw(^^;結構アッサリ会えちゃったわねー(ちっ)

夫、ワシの顔を見るなり、
ウルトラマン展、ヒドイもんだな…」と一言(^^;あはは

ウルトラマン展の志の低さに驚いたけど、美術館の建物そのものが素晴らしくてイッパイ写真とっちゃった」と嬉しそうな夫。
「裏手にあるダリの彫刻も凄い(キモチワルイ)よ」と教えると、
「ウソッ!?ソレ見てない!」と夫。

まー、この常設展示が素晴らしすぎて。
ワシ、すっかり上機嫌(現金w)

14〜5世紀の宗教画コレクションが素晴らしくてねー!
なかなかこーいうのは日本で見られるチャンスが少ないので感動しました。

黄金に輝くテンペラ画の素晴らしい発色。
作者不詳ながらも、格調高い、豪奢なイコン画たちの輝くばかりの美しさ。本当にこの常設展示はお金を出して見る価値があります。

15〜6世紀のフランドル絵画のコレクションも素晴らしくて。
これも「作者不詳」なのが多くありますが、いい絵が揃ってて。見応えがあります。

コレクターである特命全権公使・須磨彌吉郎が第二次世界大戦中にスペインで蒐集したものだそうですが。
本当にセンスが良いコレクションで感心しました。
須磨彌吉郎という人は日本の諜報戦の草分け的な人らしいのですが…このセンスを見るにつけ。
諜報活動はもちろん、教養に溢れ、社交術にも長けた真の国際人、知識人であったということが伺えます。

昔の日本人は本当にすごい人が居ますなあ…

無名の作家の素晴らしい作品もあれば、超メジャーどころのベラスケス、ゴヤピカソ、ミロ、ダリもあるという。
もうーね。絶対見て損はないわよ。
美術館の建物自体とこのコレクションを見るためだけに長崎に行く価値が十分ありますわよ!