山麓日記帳

全ては消えゆく、雨の中の涙のように

エア被災民

東電の発表も二転三転。
フランスのF2(国営放送)からも「相当混乱している」と報道される始末。

そんな中、スピッツの公式にこんなお知らせが↓
http://spitz.r-s.co.jp/pop/201103/official_comment.html

草野さん、相当精神的にやられているようですが…
世間ではこういうのは「エア被災民」と呼ばれて蔑まれるんだよね。
被災した皆さんが、現地で一生懸命にそれこそ命がけで生きるための闘いを毎日繰り返しているのに、テレビ経由でPTSDになった人が、それを理由にツアーを始められないとか…
「本末転倒じゃない?」と思うけど。
スピッツの場合、リーダー始めメンバーがちゃんとそのあたりを自覚しているので傷は浅いよね。

繊細なのも感受性が高いのも結構なことで、ゲージュツ家なのも理解しているけど(長年に渡るスピッツの聞き手として)
なんか激しくモニョってしまうわ。ワシ心が狭いから。
だって40過ぎの男がエア被災民ってそれは「繊細」じゃなくて「病気」のレベルと、正直思います。

万が一、本当に震災のニュース等が原因だったとしてもそれは発表することではなかったのでは?
ただの体調不良により?でもよかったのでは?とか思ってしまう。
この正直さは諸刃の剣だよ。

この震災で亡くなったり行方不明になったスピッツのファンも多いと思う。
だからこそ、スピッツはツアーに出なきゃいけないのに。
さわおだって、「どんな顔をして歌えばいいんだ?」と悩みぬいて、結局は東北のツアーは諦めたものの「物理的に公演が出来る、行けるとこでは全部やる!」と宣言し、先週の札幌ではこの震災で傷つき倒れた人々に向けて、「生き延びてまた会おう!」と励ます歌を歌ったというのに。
ハルくんだって、持病のウツを噛み締めながら必死で自分の音楽を鳴らしているのに。

なんだこの「自分大好き」さ加減…とどうしても思っちゃうんですよね。
たとえ、どんなに自分が傷ついても、それを表に出したり人に知られるのはまずいと思います。
特に有名人は、ね。

こんな時だからこそ、歯を食いしばって無理なファイティングポーズでも取らないと死んだファンに申し訳が立たないじゃないですか。
ミュージシャンだったら音楽を鳴らすのもイイ、実際被災地まで物資を届けに行ってもイイ(グレイのテルとか筋肉痛になりながら頑張っているし)、義援金を寄付するのもイイ。
PTSDで入院とかするな<鬼