山麓日記帳

全ては消えゆく、雨の中の涙のように

カメラマンさんからの電話

さっき、夫が家にひとりでいたら、カメラマンのFさんから電話がかかってきたそうな。
「え?何の用?」と思わずワシが驚くと、
先日、取材の時に頼んだ写真撮影のギャラが振り込まれていたので、お礼の電話だった由。
「え?そんな事で?」とワシが驚くと、夫も電話で話してて、
「え?そんな事でわざわざ??」と驚いたらしい。

なんでも先月の売上がゼロだったので、カメラマンさん、すごく嬉しかったのだそうだ。
「え?ウチなんか売上ゼロがデフォよ」と夫、答えたらしいが…

本当にねー。
ウチも実質無職になってからほぼ2年経っちゃったわけですが。
なんとか生きておりますが、業界の皆さんもおしなべて、大変そうです…
この不景気があと半年も続いたら、広告業界からも自殺者が続出すると思われます。

ま。この現代日本
お金のために死んじゃう自殺者が沢山いるわけですから、広告業界だけ聖域ってワケにはいきませんよね。
でも、「お金のために死ぬ」ってすごくバカラシイと思いませんか。
ワシはその事を義弟の自殺の時に学びました。
「こんなことで死ぬことないのに!」「コレくらいで死んどったら、日本中死人だらけになっとるわー!」が当時の正直な気持ちでしたね。
そうか。アレからもう5年経つのか。早いですね。

夫はカメラマンのFさんとは多少業界の噂話をして(当然景気のいい話は一つもないw「みなさん仕事がなくて困ってらっしゃる」系話題のみ)、
「またいつか一緒に組んで仕事が出来るといいね?」と言い合いながら電話を切ったらしいです。

あまりにも長引く不況。サバイバルゲーム状態で同業者が次々に倒れてどんどん居なくなる中、ウチなんかが生き残っているのは奇跡ですね。
バブルがはじけた後、「疎開する気分で田舎に引っ込もう」と思いつきでやらかした(ーー;「競争ゲームからの離脱」でしたが。

「ほんの5年、長くても10年でこの不況も終わる」というワシの読みは大外れw
「あれよあれよ」と日々、悪化する経済状況をこの田舎から遠目に見つめることしか出来ませんでしたな。
でも、結果としてこの田舎に疎開生活は正解でした。
家族も増えて、家のローンも終わることが出来た。
いずれ、家は売ることになってもこれだけは心強いです。