山麓日記帳

全ては消えゆく、雨の中の涙のように

けものたち

・暑い中、廊下でいつものように巨大長毛黒猫「よしあき」がドターと横になっていたら、「さんご」(生まれつき下半身が不自由な山猫系虎猫)がいつものように下半身を引きずりながら通りがかった。
「さんご」は外ではちゃんと足を立ててぎこちないなりに歩けるのだが(子猫時代、ワシが毎日一千回スクワットをさせてリハビリしたおかげ)。
やはり屋内ではフローリングが滑るので下半身を引きずりながら前足だけで進んだほうが楽で早いようだ。

そのズルズルを下半身を引きずりながら廊下を進む「さんご」が、行く手を阻む「よしあき」の存在に気がついて、一瞬、進むのを躊躇していた。
「さて、どうする?」とそのまま見ていると、「さんご」はちょっと迷った後、廊下の真ん中に横たわる「よしあき」をちょっとだけ迂回して先に進むことを決めたようで、「よしあき」の身体に触れないように、廊下の端っこをズルズルと移動し始めた。

すると、眠っていた「よしあき」がそれに気がついて、一心不乱にズルズルと下半身を引きずりながら移動する「さんご」を薄目を開けて確認してた。

「あれ?もしかして襲うつもり?」とそのまま見ていると、「よしあき」はそのまま「さんご」を見送り…
と思ったら、通り過ぎた瞬間に「よしあき」の前足が「さんご」の尻尾にヒット!
「お!?」と思ったら、「よしあき」の前足は力強く「さんご」の尻尾を廊下にそのまま抑えこみに入る。

「おお!?」とそのまま観察を続けていると、「さんご」自分の体が廊下に固定された事に気がつかず、
「あれ?あれれ??」とジタジタと前足で廊下を掻くが前に進まないのでさすがに様子がおかしいと気がついて、「ん?」と振り返って「よしあき」と「さんご」の目が合う。

「よしあき」思わず廊下に尻尾を固定していた前足の力を抜いてしまう。
「さんご」その隙に猛ダッシュで脱出。
「よしあき」横になったまま、もう一度「さんご」の尻尾を捕まえようと前足で宙を掻くがもう届かない。
「さんご」はさっさと階段の踊場へ逃げ出し、そのまま屋外へと去って行った。

「…さんご、よしあきからまでやられているんかい…」

実は、さんごちゃん、ボイスからまでこの手のちょっとしたいたずらを時々されてますw