山麓日記帳

全ては消えゆく、雨の中の涙のように

デザイナー生き残り戦争

夫の無職状態がそろそろまる2年に及び、我が家もいよいよ困窮の度を増してきたので「では派遣でも行ってみるか」と重い腰をあげる夫。
まあ、なんとか細々とデザイン業務を続けてはおりますが、よそのデザイナーさんたちは廃業なさった方も多いし。
そもそも日本のデザイン業界自体が既に滅亡の危機です。

昨日、夫が面接に出かけた先では僅かな募集にきらびやかな豪華前歴を携えたベテランのデザイナーさんたちが長蛇の列でやって来たそうで(ーー;
「何処も事情は同じか」と実感したそうな。

確かにねー。これだけ不況が続けば広告費は年々先細り。
先細りしすぎてほぼ消滅って感じですものね。
面接してる方の方も、「物凄い経歴の方が次々にいらっしゃるので冷や汗が出ます」とおっしゃってたそうです。

物凄い経歴なんか関係ないです。
<B>今、仕事を下さいっ!</B><切実な魂の叫び

うちのテレビがもう、出演者全員デスラー総統状態(顔面緑色)なんですっ!
買い換えたいんですっ!!

しかし、夫が出先でよく言われることは、
「すごく貴重な経歴ですね」って事らしいです。
ワシはよく知らなかったのですが…これだけ長年、フリーランスのグラフィックデザイナーとしてたった一人でやり続けてて、業界で生き残っている人ってかなり珍しいそうです…

だよねー、才能もセンスもあるしねー!(腰に手)
でも、具体的に仕事が無いんじゃ、その発揮のしようもないと言う。

一国一城の主として、長年フリーランスな世界で生き残ってきたのは誇りにして良いと思う。
そして、夫ほど有能なデザイナーをワシは知らない。
もうそれで十分じゃないかなー?とも思います。
いや、負け惜しみじゃなくてね。

これだけ、才能が求められる世界で四半世紀、たった一人フリーランスで戦ってきた。
家族も持って犬猫も居る。
家もある。
これ以上何を望むの?
日本一のデザイナーになること??

夫本人は、多分、「オレはデザイナー王になるっ!!」とは思ってないようなw
好きなデザインが作れて、クライアントさんに喜んでもらえたらそれで十分幸せと思っている気がします。
でも、その仕事の絶対数が極端に減っているのが本当に可哀想です。
この際、派遣でも何でもいいから彼に仕事が来ますように。