山麓日記帳

全ては消えゆく、雨の中の涙のように

武道館の幻

なので、ウチの次女子は「この世で一番美味しいのは、焼き魚に納豆、お味噌汁と白ご飯の取り合わせだよねえ」などと言います(??;
味覚が江戸時代の子供w

さて。

先日来、武道館について様々な妄想を勝手に一人で膨らませておりますが。
実はワシが武道館に対して良い印象を持ってなかった最大理由は、エレカシの最初の武道館公演のせいでした。

コレは確か…
1998年の正月2日に行われたもので。
舞台にオーケストラは登場するし(その登場の仕方とかは凄くステキだったのに)
今までライヴハウスでマイク片手に観客を恫喝していたミヤジが、武道館の大ステージに立って、まあ、なんと言いましょうか。
観客に勝負を挑む?
みたいな感じの記録なんですよ。

ワシ、コレを見て、心底自分が傷ついてしまったのに気がついてしまって。
すごく絶望したんですよね。

お客が地蔵っていうか。
タダ単に、ちょっとヒットを飛ばしたバンドを見に来た?
みたいな感じのヒトが殆どで。
なんか、死霊みたいな感じで、「ぬぼ???」と棒立ちに立っているお客さんの姿が凄く冷たく冷淡に見えて、見ているワシが凍えました。

ミヤジが熱く歌えば歌うほど、お客の姿が遠くに感じられるという、世にも怖ろしい映像が納められております…
もしも、何かの機会に見ることがあったなら、是非、この冷凍マグロのようなお客さんの姿を見て欲しいですね。

なので、ミヤジの力演も空回り。
お客さんと演奏者の間には、暗くて深い河があるぅ???♪
と、思わず歌いたくなるくらい、結構シリアスな雰囲気です。

この雰囲気を「武道館の雰囲気だ」とすり込まれてしまったんですね、不幸なことにワシは。
「やっぱり、ライヴハウスでは熱くなるバンドも武道館という広大な空間では、その情熱を十分に伝えることが出来ないんだなあ」と。
そんな風に感じてしまったんですよ。

なので。当然、916も。
「ま、あんまり期待せずに…でもあの時のエレカシみたいな事は起きませんように…」
と祈るような気持ちで出かけたんですけどね。

<b>全くの杞憂でした</b>

今調べてて知ったのですが、この様子を納めたDVD(「エレファントカシマシ 日本武道館 風に吹かれて」)が、今年の9月16日に再発されてたんですね…
この奇しき運命よ。