山麓日記帳

全ては消えゆく、雨の中の涙のように

阿修羅像を見に行く 4

はー。なるほど、こりゃ凄い。
康慶の最後の作品(と思われている)四天王像の凄さにすっかりノックアウトされちゃいましたよ!
今まで運慶の凄さは知ってましたけどね(高校の時の修学旅行や、1997年の「興福寺国宝展」に於いて)
いや、まさか康慶までこんなに凄い人だったなんて。

どうしても実の子、天才・運慶の陰に隠れた感じになってますが(@ワシの印象)、いや、コレは凄い。凄すぎですよ康慶。

「この展覧会の最大見所はコレだったんだ!」
と、とても驚きました(^^;
だって「阿修羅展」と銘打たれてて。
お客さんはみんな阿修羅像を見に来ているのに。
実は阿修羅は「露払い」だったという、この衝撃w

だって、四天王像に囲まれたこの部屋は、もう圧倒的な気迫と存在感に満ちていて。
空気が渦を巻いて天高く上昇していきそうな勢いですよ!

それぞれの神々は光背に炎をまとわりつかせ。
メラメラと燃える日輪を背負った格好です。
仏を守るために、正義の怒りで悪しき者を懲らしめる四人の神々。
それぞれのその衣は風に翻り、その風をはらんだ衣の空気感は、悪鬼を踏みしめた足元の力強さと好対照を成し、軽やかさと重量感という二つの相反する力の流れを感じる事が出来ます。

「こりゃ凄いわ。こんな凄いモノがココにあるなんて誰も教えてくれなかったし」

神々の衣装も持ち物もその表情もポージングも全て最高にカッコイイんですが。
「あ、こんな所に<a href="http://www.fruit-mart.co.jp/photo/durian03.jpg">ドリアン</a> が…」

増長天は足の下にドリアンを踏み込んでおられますw
「そんなに臭い果物が憎いのか…」(^^;
はい、<a href="http://kamehameha.blog.ocn.ne.jp/photos/uncategorized/2009/04/04/cimg687940small.jpg">コレがドリアン悪鬼</a> ですよ。

なんというか、このイマジネーションのアメイジングな事!
まったく素晴らしいわ。
何故かこの日、来館者も車いすの方と僧籍にあるとおぼしき方々が多くて(休み前の一番空いていそうな日を狙って来られたのか?)
皆さん、熱心に四天王を拝んでらっしゃいましたね。
確かに、コレは拝みたくもなるわ。
なんかもう、空気から変えてしまいそうな物凄いエネルギーの固まりなんですもの。
「康慶って凄い!」としか言えません(本当にワシは頭が悪い)