山麓日記帳

全ては消えゆく、雨の中の涙のように

「狩人と犬、最後の旅」

と、いう映画を見ました。
2004年/仏=カナダ=スイス=独=伊作品です。

あの、悪名高いwフランス人お得意の「なんちゃって大自然ドキュメンタリーもの」ですよ!
(「セミドキュメンタリー」という名の、ちゃんと脚本も演出もある劇場映画なのに、さも「実話」みたいに宣伝用に仕立て上げられた作品のことをこの場合、「なんちゃって?」と呼び習わしております、念のため)

なので、あまり期待せずに見始めたんですが…
前半の主人公、スヌーク(ハスキー犬)の美貌に<b>ズ・キューーン☆</b>

「なんて賢そうな犬なの!!」
と、感動。
もうその姿、たたずまいだけで溢れ出る気品と知性。
こりゃタマラン(;´Д`)ハアハア
ハス好きにはもうタマラン映画ですよ!
ハスマニアは見た方が良いよ!!

そもそもフランス人が制作した「地球の僻地ドキュメンタリーもの」(ふーん、未開の人たちはこんな生活をしているのね、フフン♪と高みの見物を来決め込む作品多し)というのは、白豪主義ありありで見終わった後に釈然しない気持ちが残ってしまって、
「えー、見た時間を返せー!」と思うことの方が多いのですが。

この映画はちょっと違ってましたね。
多分、実在の猟師さんが本人を演じているのが妙な説得力が生まれている所以だと感じるのですが。

「毛皮とるの反対!動物ちゃんが可哀想でしょ!!」
とかいうヒステリックな話に流れることはなく。
あくまで、自然のバランスを守り、自然そのものを守護する者__として猟師の役割を定義づけるのが面白かったですね。

弱い個体を狩り、必要最低限しか狩らないことで自然界のバランスを守る。
一定の種だけが増えすぎて、森林の生態系バランスが崩れるのを防ぐのが猟師の役割。
という主人公の台詞が印象的でしたね。

フランス人だからてっきり、「毛皮なんてトンでもないザンス!毛皮着るぐらいなら、裸で過ごしてやるわ!うきゃぁーー!!」みたいなスタンスで描くのかと思ったら、わりと実情に沿った(?)描き方だったので好感が持てましたね。

ユーコン流域の北極圏に住む、大自然に抱かれて生きる人々。
その若い奥さんは本当に現実でも奥さんなんですか?(ごくっ)
ユーコン沿いのバーってそんなに豪華な演し物があるんですか??(ごくごくっ)
という夢物語じみた部分も許容範囲内でしたw