山麓日記帳

全ては消えゆく、雨の中の涙のように

「アイム・ノット・ゼア」

と、言うわけで、映画づいてます、久しぶりに。
久しぶりに観たい映画が出てきたので、DVDレンタルなんか(夫に)して(貰って)
見たのはコレだ!↓

アイム・ノット・ゼアトッド・ヘインズ監督作品(2008年)
ボブ・ディランを意識した映画?とでも言うのか。
非常に面妖な映画でして。伝記映画と思って見ると、酷い目に遭います。
ボブ・ディランの世界を僕なりに映画に仕立ててみました」
みたいな?トッド・ヘインズが作ったスクラップブックみたいな映画ですよ。

他のレビューもちょっと読んでみましたが、世間的には、
ボブ・ディランの事、詳しくないからよくわかりませんでした」みたいなものが多かったみたいなんですが。
多分、この映画、ボブ・ディランの事に詳しい人でも全部は判らないんじゃないかしら?

えーと、ワシは非常に面白く見ました。
ソレは多分、ワシが「トッド・ヘインズ大好きー♪」だからだと思うのですw

この監督、とてもワシは常にシンパシーを感じる人で、多分、年が近いので文化的な背景が__アメリカ人と日本人という育った環境に違いはあるものの__とても似ている感じを常に受けるんですよ。

興味があること、好み、そういった些細な部分で非常にシンパシーを感じます。
世代的に印象的だった様々な事象に関するスタンスも近い。
ので、一方的に、「スゲェ、ワシに感覚が似ている」と勝手にファンですw

この作品もねー、世間的なボブ・ディランのイメージ(ペルソナ?)をそのまま6人の別々の役者に演じさせるってのが凄い。

・ロックンロール少年院(違)から脱走してきたウディ・ガスリーに憧れる黒人少年
・インタビューに応えるアルチュール・ランボー
・フォークシンガーから牧師に転身するジャック(クリスチャン「バットマン」ベール)
・青春スターでフランス人画家と結婚するロビー(ヒース「死んじゃったよ」レジャー)
・アコギをエレキに持ち替えて裏切り者呼ばわりされる、歌手のジュード(ケイト「ガラドリエルさま」ブランシェット)
・21歳で死なずにリデルの町で生き延びているビリー・ザ・キッド(リチャード小泉ギア)

目くらましされて幻惑されて、ディランの音と詩の世界を彷徨う2時間弱って感じで面白かったですねー(ワシは)