山麓日記帳

全ては消えゆく、雨の中の涙のように

白洲次郎について考える

昨日、初めて知ったんですが、あのNHKドラマ「白洲次郎
演出の人が脚本も書いていたんですね。
道理で脚本が下手クげふんげふん…(??;
全編コレ、演出の豪華満漢全席!って感じで、これでもかこれでもか状態で「オレの演出の美技を思うさま喰らいやがれー!!」って感じで。
「脚本はダメダメだけど、演出は凄いな」と感心していたんですが、コレを知って納得。

奥田英二が芥子の花の中で死ぬシーンとか良かったですな。ロマンチックなダンディズムでした。
花びらと泥にまみれて自分のワガママを全うして死ぬ男。ワシは実は次郎より文平の生き方が好みですw
(ちなみにワシは奥田英二もダンディズムも嫌いですがwこのワシが思わずそう思っちゃうくらい良いシーンでした)

でもやっぱり話の中身がないのが辛いですなあ。
格好はすごくつけて居るんだけど、「どうして正子は子供の世話しないの?」「なんでお能に打ち込んでいるの??」とか。
「結局、次郎はなんでこんなにいつも羽振りが良いの?」とか。
謎だらけw

正子は実母が香道に逃げ込んでて現実を拒否するような女性だったそうなので、ご自身もおそらくは母親に育てられてない筈…
(そもそも日本の貴族もヨーロッパの貴族も自分で子育てなんてしませんでしたから)
そしてご自身は能に逃げ込んでw子育てをしてない。
もしかしたら、やっぱり自分が受けた仕打ちを自分の子供に返さないと、人間とは自分の心のバランスがとれない生き物なのかも知れません。
「母親に放置された子」にこそ、自分の子として愛情を感じることが出来る。

なーんてw
ワシは絶対、実母がワシにしたような事は自分の娘にはしませんけどね。
でも、娘ズはとても美しい、その存在だけで眩しい尊い存在ですよ。

あと、次郎の羽振りの良さも、色々調べると本当に胡散臭いので。
「どーこがプリンシプルじゃー!?それは犯罪とちゃうんかーい!?」
と突っ込みたくなるかもしれないので、ファンの皆様は決してお近づき召されるな。

究極のお嬢さんお坊ちゃんカップルって事で。
生暖かい目で見守ってあげてください…

でも、なーんで一番重要な(とワシが思っている)ロビンとの欧州縦断自動車旅行シーンを写真で見せるかなあ(エンディングには使われていたが)

ロビンとの大戦を挟んだ友情の物語が、実は白洲次郎最大のエピソードだと思うんだけどねえ…