見ましたー。
非常にお金のかかった再現ドラマっつーか、PVみたいなドラマ?で。
ワシ的には退屈せずに最後まで見る事が出来たので、出来は良いのだと思います<上から目線(??;
一応、色んなエピソードもポイントは押さえてあって「はいはい、このエピ回収」と確認できたので良かったですね。
非常にカッコイイんだけど、その生き方以外に特筆すべきまともな政治的経歴が(歴史の表舞台には)あまり無い人なので、ドラマにはなりにくいんだろうなあと思っていたのですが…
ふーむ、まあ関係者や証言者がまだ生きているこの時代には、こんな「お茶を濁した」形でしかドラマ化は出来ないのかもしれませんね。
「いーや、その場はそんな感じじゃなかった!」とか「いくらなんでもこれは褒め殺しでしょう?」とか各方面から苦情が来そうで。
だから、いっそ「コレは事実を元にしたフィクションです」のテロップを入れることで、ノンフィクション風のエンタテインメント__それも写真で再現しました風な?に徹したでしょうかね?
おかげで、なんだかドラマにしては華奢で。
伊勢谷中谷という二人のホネホネカップルの雰囲気とも合わさって、なんとも(莫大なお金がかかっているように見える割には)線が細い、ドラマとも言えないシロモノでしたね。
あ、いや。
決して面白くなかったって訳じゃないですよ。
ワシは最後まで面白く見ました。
ひょっとしたら作り手の方は、
「今、この混迷の時代にこそ、白洲次郎に学ぶべき事があるはずだ」
なーんて下心もあってこのドラマを企画したのかも知れませんが、
そんな、あーた。今の日本社会でこんな男が育つわけがないw
次郎だって日本でそのまま育っていたんじゃ、ただのはみ出しモノ変わり者で終わったでしょうから。
本人の資質(異様なまでの負けん気の強さ)もあったんでしょうが、それが磨かれて一流の男に仕上がったのは、金にものを言わせた留学のおかげでもあったわけですから…
普通に母親に甘やかされてスポイルされて育ったんでは、あんなキャラクターの人は日本からは普通、生まれてこないから所詮SF。
戦前の日本は貧しくて、日本中「おしん」みたいな世界だったという今までの常識を覆すには、「こんな世界もちゃんとあったし」と提示できるこのドラマはそういう意味では画期的かも。