山麓日記帳

全ては消えゆく、雨の中の涙のように

ワシ、この世の極楽浄土を見る

本日の午前中、家族で「平泉 みちのくの浄土」展を見てきましたー(・∀・)

ウチの長女が「奥州藤原氏」の熱狂的なファンで(どんな女子高校生?)、去年から地下鉄に張られているポスターを見ては、
「行きたい…」と呟いていたので、行ってきましたよ!

当時(平安時代)平泉は平安京に次ぐ、「日本第二の都市」で(当時の日本中の人口が1000万人ぐらいだったのに、平泉には10?15万もの人口があったと推定されている)
金銀螺鈿をちりばめた金色堂マルコ・ポーロが描いた「黄金郷」の元ネタになり(という学説が流行中)、豊富に産出された東北の黄金の力をバックボーンにして、強大な勢力を得ながら築かれた「地上の浄土・平泉」夢の百年間の栄華を偲んで参りました。

うーん、良かったけど。
実際に平泉に出かけてみたくなりましたねー!

素朴で純粋な土着在来の民間宗教と合体した仏教文化
その表現がなんとも骨太な仏像たち。
平泉をシルクロードの最終到達地点と位置づける意味もよーく理解できましたね。

桂や檜の一本丸ごとから掘り出された仏のその姿は、なんとも骨太な表現でありながら、その胴体の軟らかな表現にはインド直系のうねりが感じられるし。
「面白いなあ!こんなの初めて見た」の連続で、眼福眼福。

自分の家族を戦の中で失った藤原 清衡(ふじわら の きよひら)が、仏教の教えで、民衆も獣も、虫も草花も、全部全部引き連れて、この世の浄土をこの平泉に築き、みんなで救われよう。幸せになろうと描いた夢の極楽浄土。
その清衡の夢の力強さに感動しましたねー。

「馬鹿の一念岩をも通す」とでも言うのか<コラ

本当に「心には限界がない」を実践した人なのだなあとひたすら感心しました。
自分が本気で信じて、夢見た世界に、
「みんな連れていくって決めたんだ、悪いけど」
状態で。

一人の男が夢見た「地上の浄土」が、その後親子四代にわたり、百年間も栄華を極めたという事実は、なんとも勇気づけられます。
奥州藤原氏は滅びても、その信仰は、民衆の中に残るこの世の浄土を築いた清衡への敬意の念とともに消えることもなく。
人々の生活の中に、一年間の暮らしの中に残って居るんですね。

うーん、やっぱり平泉、訪ねてみたい!w