山麓日記帳

全ては消えゆく、雨の中の涙のように

初老女一人旅・初日その14

この「昇らない太陽」
まさに、ワシとピロウズの関係を決定づけた曲です。

義弟が自殺して、仕事も人間関係も全て全然上手くいかなくて。
夫はもう、精神的なダメージが強すぎて可哀想すぎて。
ワシが支えなければこの人はどこか遠くへ行ってしまうのではないか?と怯えていた頃。
子供たちの事も、ワシは大事に成人するまで育てて一緒に暮らしていきたいのに、もしかしたらその小さな願いすらも叶わないものなのかも?と絶望的な状況に陥っていた時。

一番心に寄り添って慰めてくれたのがこの歌だった。

どこか遠い空の下で燃え続ける太陽。
昇らなくてもその強さは感じることが出来る。
いつかは力強く昇ってくるその日を信じて、見えない光を信じて、自分のこの殻を破り外へ出る日を信じている。
希望も夢も全部無くしても、自分にはまだ燃え続ける力があるのだと、信じていたい。

凍り付くような灰色の暗い夜明け前の風景の中、入り江沿いに車を飛ばしながらこの曲をいつも聴いていた。
鉛色の海、灰色の重たい雲。
一日一日をやり過ごすのが本当に辛かったあの頃、でも「こんな日もいつかは終わる。また笑える日がやってくるはず」と信じていられたのは、この曲が心の支えになっていたからだった。

今回、この曲が「さわお人生の鬱期に作った曲」と本人からはっきり証言がとれてよかった。
だからあんなにも心が慰められたんだね。

ワシももう人生上、何度も駄目だと思った瞬間があったけれど、でもピロウズに出会ってからは本当に強くなったよ(ソレまでも強かったわけだがw今や無敵よ)
自分の心の最終的な部分で、自分はくじけない。負けない。ギブアップしないって判ってしまったから。
どんなに苦しいことがあっても、自分は自殺なんかしない。
生き延びて、また笑って歌って踊る人間なんだって知っちゃったからねーw

どんなに絶望的な状況であったとしても、希望はある。
生きている限り明日は来る。
たとえどんなに根拠のない希望でも、持たないよりも100倍マシって知っちゃったから。
怖いものなんて、無い!ですなー。

ソレを教えてくれたピロウズ音楽にワシはいつも勇気づけられてココまで来ちゃったわけですよ。
どんなに打ちのめされても、心に唇にピロウズの歌がある限り、ワシは何度でも立ち上がってファイティングポーズをとるのであります。

バスターズならみんな同じでしょ?