山麓日記帳

全ては消えゆく、雨の中の涙のように

堂々たる花嫁

花咲く乙女たちは、担任の花嫁姿を拝むためにホテルに集う。
夕方からの外出であるし、何時に終わるのかも不明なのでワシもつき沿う。

なーんてのは言い訳w
ワシだって、担任の花嫁姿を見たいぞー!(叫)
我ながらなんて物見高い野次馬根性。
でも「保護者代表」って事で乙女たちと一緒にホテルのロビーへ行く。

乙女たちの一人が言う。
「凄くない?私らがよーく知っている、毎日顔を合わせている人が、今日結婚するんだよ!!これって凄い事だよね?」
なんともはや、君は可愛い子だなあ。
神よ、乙女らのこの純粋な感受性を、美しい心をいつまでもお守り下さい。

ロビーへ行くと、高校の先生方も美々しく着飾られて髪の毛はきちんとセットされ、髪飾りがクリスマスの照明に反射してキラキラと煌めいている。
金糸銀糸の帯も素晴らしい色合いの振袖もどれも目にも鮮やかで、
「やっぱりウチの子にもちゃんと成人式の着物を買ってやろう」と思う(単純)

ホテル内のレストランでの結婚式。
式場の人がウェルカムボードを飾っていた。
見ると、担任と新郎の子供時代の写真が使ってある。
「うわ、昭和の子供w」
担任はオカッパでパンツ丸出しミニスカート姿のまま、小首をかしげて両手を合わせ片頬に沿わせたお洒落なポーズをとっている。
新郎はカウボーイハットで両手にピストル。気分は荒野のガンマンらしい。
「どちらも21世紀の今は絶滅した子供風俗だなあ」と感心する。
もしかして新郎はワシらと同世代?

とりあえず、生徒一同がやって来た事を控え室の花嫁に伝えると、「式次第とすりあわせたいので来て」と伝言が来る。
生徒一同、花嫁の控え室へ。
ロビーでそのまま待っていると、乙女たちが興奮した面持ちで戻ってきた。

「凄いドレスだった!先生、綺麗だったよ!!」とみんな口々にワシに報告してくれるw
写真を見せて貰う。
担任、確かに凄いドレス。
パニエで膨らませたドレスが直径3メートルぐらいありそうだ。
「これでエレベーターに乗れるの?」と乙女たちが心配している。
新郎は__「業界人?」(^^;

時間が来て、乙女たちも控え室へ。
「じゃあ後ほど」と別れてショッピングモールの方へ移動。

一時間ほど買い物をして、ふとホテルの方を見ると、ちょうど担任と新郎が金屏風の前で来客への見送り挨拶している最中だったw

「あ。担任の花嫁姿、見ちゃった」