山麓日記帳

全ては消えゆく、雨の中の涙のように

買いかぶりも程々に

今回の事件は、中村医師の事件後に出した声明が「われわれの治安悪化に対する認識が甘かった。伊藤君をここまで(現地に)滞在させたわたしが悪い」というものでしたので、
タリバンへのシンパシーもほどほどに」__という事でオチがつきそうです。

井戸を掘ろうが、農業指導してようが、そんなのはタリバンにとっては「知ったこっちゃない」んですから。
人命が「ゼロ円以下」の国ではただ、ヒトは殺されるだけです。無力です。

でも遺体の搬出とかその他諸々には多分、億単位の税金が投入されであろう訳でして。
渡航禁止例を破ってまで、タリバンに共鳴して(?)アフガニスタンに農業指導に出かけて、タリバンに殺された上に、遺体の搬出に血税を億単位で投入されたのでは___まあ正直な話、「盗人に追い銭」より更に悪い。

っていうか。「ペシャワール会」ってもともとパキスタンで活動していた筈なのに、なんでアフガニスタンに居るの??(ペシャワールパキスタンの地名)
いつのまに「アフガニスタン会」になってんの??
等々が今回の事件を聞いた時の最初のワシの感想だったのですが。
調べて自己解決。
パキスタン政府から退去命令が出されて、どうやら(タリバンに近い)アフガニスタンに拠点を移してたようですね。
しかもその辺りの事情(なんでアフガニスタン?)から、どうもタリバン臭が漂うのがなんともこのペシャワール会の怪しい部分です。

もともとは、「現地で医療活動したり、井戸を掘ってて偉いねえ」程度の認識(1980年代後半頃)だったのに、福岡のローカルニュースに中村医師が出てくるようになってから(2000年代)は、この「ペシャワール会」に対する印象がどんどん悪くなって行ったのはなんとした事か。

あまりにも毒電波を飛ばすので、「コレは見てはいけないものだわ」と思い、極力、この人がテレビに出ている時は見ないようにしていたのですが。
「邦人が拉致?アフガニスタンで活動しているNGO?ふーんそんな危険な事しているヒトが居るのねえ」と思っていたらペシャワール会だったので、ひっくり返りました。

確かに現地で活動するにはタリバンの庇護も必要だったでしょうが。
それは一枚岩でもなく、その実その中身たるや「ただの山賊みたいなもの」だったと。そこを見切れなかった中村医師の責任は重大であると、ワシは思います。