山麓日記帳

全ては消えゆく、雨の中の涙のように

パンク昔話

ま、かようにピストルズ一つとってもこんなにもリアルタイムでの印象と違っているって事ですよ。
ワシも最初は「ピストルズなんて、フン」とか鼻で笑っていたのですが、1978年にデビューアルバムを聴いてその印象が180°変わりましたねー。
このスピード感、この破壊力。
「おお、そうか!」と目からウロコが落ちて、パンクムーヴメントに遅ればせながら夢中になりました。

それまでは「パンクなんて、あんなん、ファッションだけやで」と馬鹿にしていたのですが(当時、パティ・スミステレヴィジョンを既に好きになっていたので、ピストルズを始めロンドンパンクご一同さまはワシの目にはとても子供っぽく見えていた)、遅ればせながら学ばせて頂きましたw

当時は、クラッシュ、ジャム、スージー&ザ・バンシーズ、ストラングラーズ、ザ・スリッツ、ザ・ポップグループ、ギャング・オブ・フォー、スクィーズ、ポリス等々、良いバンドがバンバン出て来てて全く退屈しませんでしたけどね。
でも、ピストルズもその後がなかなか続かなくて、そのうちにパンクそのものにワシが飽きちゃったのが残念無念。
ま、当時は上記のような未だに光り輝き続ける素晴らしいバンドも居たのですが、同時に、掃いて捨てるほど数多くの「十把ひとからげ」的な、「一山いくら」的な、屑みたいなバンドも多かったんですよ。
まさに玉石混合状態で、「カオス」(混沌)でしたね。それはそれで面白かったのですが、「スタイルとして確立してしまったパンク」からはそれ以上、面白いものはなかなか出て来ませんでした。

なのでワシの興味はその直後、「ポストパンク」に移ってしまって、そこで素晴らしいバンド「マガジン」と出会い、ワシのその後の人生、殆どコレに費やしてしまうワケですよw
でもこれはまた別の話。

今にしてワシが最も不思議に思うのは、「なんでシド・ヴィシャスがあんなに人気あるの??」って事。
いやー、ジョンの友達だし、ピストルズのメンバーだけど、「楽器弾けないよ?」
「楽器が弾けないミュージシャン」という存在自体も大層パンクで面白いな__とは思いますが、ソレを「リスペクトする」ってのは違うだろう?と__実はここ30年ぐらい、ずーーっと思っていますw
しかも人殺__げふんげふん(ーー;
気が弱くて可哀想な人だとは思うし、残念な気の毒な人だとは思うけど。尊敬するその根拠がよく判らない。