山麓日記帳

全ては消えゆく、雨の中の涙のように

5/14 DRUM SON その8

「!?今、確かにアリガトウって叫んだよね?___そんなキャラだったとは知らんかった!!」(驚愕)
ちょっと失礼すぎですが、ワシのイメージするmwmlってそんなお客さんに「ありがとうー!!」とか力一杯に叫ぶような、そんなバンドじゃなかったんです。
もっと、なんと言うか…。
「オレはやりたいようにやっているダケだから、それをお客が見ていようが、無視していようが、見てても受けようが受けまいが、そんなのはお客の勝手だー!オレはオレの道を行くぜー!!」
みたいな人なのかなあ?(どんな「自由な人」なんだよ)と、勝手に想像していたので。

いやはや、恐ろしいですね、ロックバンドというものは。
いつもちゃんと、自分の目と耳で確認しなければ、その真実は見えてこないのですから。

「なんだ、普通にロックバンドじゃん、mwml
あのネット上で話題の、「三曲演奏後撤退伝説」とか「始まっていきなりドラムダイブで演奏中断&中止事件」とかなんだったんでしょう?
今、目の前に居る、mwmlはごくごく普通に、しかも非常に優秀な優れたバンドであります。
ちゃんとお客さんと一緒になってこの音楽に満たされた空間を楽しもうと、熱演しておられます。

「なんだか、本日、想像外の事ばかりが起きるなあ」
と脳内では考えつつ、しかし、このmwmlの新譜からの演奏曲目のそれぞれがあまりにも素晴らしくて、「わっほっわっほっ、踊れ踊れ」状態のワシ。
この轟音の壁が、シャワーが無茶苦茶気持ち良いのです。
しかもちゃんとビートもあって、グルーヴもある。
「なんて素晴らしいバンドなんだ、mwml!今までワシが持っていたイメージは偏見だったのかもしれない」と思いつつ踊っていたのですが。

新譜から「ファミリー」という曲を演奏なさった時にワシに天啓がひらめきました。
「ああ、なんだ、mwmlって<B>裸のラリーズ Les Rallizes Dénudés</B>じゃないか!素晴らしいな、21世紀になって裸のラリーズ直系の子孫に出会えるなんて!!」
なんて素敵なんでしょう、まさかこの年になってこんなバンドに出会えるなんて。人生は思いがけない事の連続。
「もうワシの人生、そんなに素敵な事も楽しい事も起きない」なんて思っていたのに、音楽はいつもワシに素晴らしい体験を与えてくれます。