山麓日記帳

全ては消えゆく、雨の中の涙のように

鬼教官な娘

例によって夕暮れ前のひととき、ワシがリビングで一人ギターの練習をしていると、やってきた夫が、まるまる一曲分をワシが弾き終えるのを聴いて一言ポツリと、
「巧いな」と漏らした。
「え!?今、なんて言った!?」すかさず、もう一回今の台詞をしかと聞き直したいワシ(^^;

「いや、短期間で巧くなったもんだなーと思って」と夫(元パンクドラマー)
「もっと誉めて!もっと誉めて!!」<幼少時よりあまり誉められ慣れしていないので、タマに人から誉められると滅法嬉しい女
「そんだけ毎日練習していたら巧くもなるよなあ」と呆れたように言う夫。

ワシもねー、「ギターなんか始めてみたって、多分、三日で飽きるだろうよ」と思ってましたが。
案外続くモノですな。

コレはワシが特別、ギターの(天賦の)才能があったっって訳じゃなくて(そもそも、ワシ、ピアノだってこんな短期間には上達しなかったし(--;)、ギターというモノが、全くの初心者が独学で始めてもなんとか弾けるようになる楽器(他の、クラッシック系の管楽器や弦楽器なんかはそうはいかない)である__って理由によるモノだと思いますね。
しかも弾いてて奥が深い&楽しい。
どんどん弾けば弾いただけ巧くなる。表現の奥行きが深い。ので、楽しい&止められないんですよ。
つまり、ギターって魔物の楽器って事です。

長女がリードギターやギターソロを弾くので、それを支えてリズムをキープするためにもっぱらワシはコードでジャガジャガ弾いてます。
二人でセッションしてても楽しい。
二人の呼吸がピッタリ揃って、美しいハーモニーになってその和音が部屋に広がる時は至福の瞬間ですよ。
二つの音が異なるギターが、それぞれの個性を主張しながら響き合う。
アンプにつなげば軽くハウリングもしたりして、そこでギターを揺すってやると「ワゥワゥワゥワゥ」と音が揺れながら余韻が残る。
とても気持ちが良い瞬間です。
「もう一台、アンプを買おうっと」と軽く決心するワシ(^^;

今回の件は、長女に無理矢理にでも誘って貰って良かったですな。
50歳目前にして、こんなに楽しい日々がやってくるなんて思いもよらなかった。
しかし、長女はワシに追い打ちをかけるように、
リードギターを弾け、ソロも弾け」などと鬼のようなことを言うですよ。