山麓日記帳

全ては消えゆく、雨の中の涙のように

「ドニー・ダーコ」を今こそ

なんでこんなに腹が立つんかな?>「時をかける少女」(アニメ)
すると、ウチの長女が、
「何にそんなに怒っているの?」と訊いてくるので、ストーリーをかいつまんで説明。
すると、こんな事を言う↓

「人の人生には取り返しのつかない事って、実は起きるんだよね。でも、ソレを受け入れるのも人生なんだよね。それを無かった事にしたいなんて思っている人とは、悪いけど俺、友達にはナレネエな」

おお、そうだわ!( ; ゚Д゚)ハッ!!
事故や事件に巻き込まれたり、ちょっとした病気で「ぽっくり」って死んじゃうのも、「また人生」なんだよね。
どんなに悲嘆に暮れた所で、死んじゃった人は生き返せない。
ゲームじゃないんだから、「リセット」は出来ない。

どんなに辛かろうが、苦しかろうが、それでも人生は続くんだよ。
そんな「人生の基本中の基本を否定するような映画」(=「時をかける少女」アニメ版)は正に、ワシにとっては「テロ映画」とも言える物だわ。

どんだけ辛い事があって、苦しみ抜いて、「この世には神様は居ない」と何度も味わって、それでも尚、この場所で、自分の足で立って、前を向いて、真面目に必死で自分の人生と戦っているワシにとっては、こんな「リセットリセット?♪」なコンセプトの映画は「不倶戴天の敵」に他ならないやね。

この「時をかける少女」(アニメ版)と似たようなコンセプトの映画に「ドニー・ダーコ」ってのがあるんだけど。
http://cinema.intercritique.com/movie.cgi?mid=9746

コレは素晴らしい映画でねえ。
タイムリープものとしては、恐らく、世界最高傑作の「スローターハウス5」と双璧をなしますな。
この「ドニー・ダーコ」の素晴らしい点は、「時かけ」と真逆な所。

主人公、ドニー・ダーコタイムリープするのは、「自分を犠牲にしてまでも世界を救う為」なんですよ。
どっかのバカタレ女子高生とは真逆ですよ、真逆。
同じ年頃を主人公にして、同じようなテーマで、青春映画で、同じようにタイムリープを主題にしているのに、この落差!

___もしかしたら、日本人ってとことんダメな人種なのかもしれません。
しかもバカで、頭が悪すぎる。
自己愛ばかりが強くて、自己犠牲や無償の愛なんてものは、本や映画の中にすら描かれてナイんですもの。
てか、「描ける力量を持ったクリエイターが存在しない」
つまり、コレは「愛を知らない」という事と等しいと思います。